ヘルスケア通信

newshealth.exblog.jp ブログトップ | ログイン

マグネット+メタルプレート使用の10年経過症例

 今回も前回に引き続き、マグネットアタッチメントとメタルプレートを併用した症例をご紹介しましょう。

 まずは、初診時の写真をご覧下さい。
患者様は、初診当時52歳。女性。2002年1月。前歯がグラグラする、と訴えて来院されました。
b0119466_21205734.jpg

一見、歯は有るように見えますが・・・・。左上の前歯が2本抜けていて、5本つながった大きなブリッジが入っています。よく見ると、右上の歯ぐきが腫れて出血もしています。

実は、これは原因と結果がはっきりしている、よくある話なのです。

横から見てみましょう。
b0119466_21211840.jpg
b0119466_21211444.jpg

左右ともに、奥歯が虫歯になって欠けていて噛み合っていません。どれぐらいの期間かわかりませんが、患者様は奥歯で噛めないもんだから、ずーっと前歯ばかりで噛んでいたのです。


 しかし、前歯もすでに2本抜けていて、けっして健康という訳ではありません。前歯の使いすぎで、なけなしの右上2本の歯が折れてしまったのでした。
しつこいようですが、これは本当によくある話です。奥歯が抜けたまま放っておくと必ず前歯がダメになります。そして、噛み合わせや骨の構造上、ほとんどの場合、上の前歯がダメになると思っていて下さい。

 とりあえず、前歯のブリッジを外し、根っこから折れてしまった歯は抜歯した状態が下の写真です。もちろん、そのままでは見た目も噛むにも困るので、すぐに上下で仮義歯を入れてあります。
b0119466_21213978.jpg

 ここからが、治療の本格的なプランニングになります。前歯は全部で3本抜けていることになります。無理すればブリッジで修復することはできますが、残っている歯も丈夫ではないですし、噛み合わせの条件も悪いままですので、新しいブリッジもすぐにダメになる事が考えられます。

 義歯も、前歯に針金が見えるのはイヤ!と、いうことでしたので、マグネット応用のメタルプレート義歯を選択しました。

 初期治療後、残っている前歯にマグネットアタッチメントを取り付けます。根の付け根で切って取り付けますので、歯に無理な力がかかりにくい、という事と、針金を使わないので審美的、というメリットがあります。

 義歯を外し、正面から見たところです。アタッチメントは2個使っています。
b0119466_2121374.jpg

 下の写真は、義歯を入れたところです。
下顎は、保険の義歯ですので、小臼歯に一部針金が見えやすい部分がありますが、上の前歯は審美回復ができています。
b0119466_2122568.jpg

 内側の写真です。
b0119466_21215848.jpg


 義歯のフレームは、丈夫なメタルフレームを採用しています。剛性が高く、変形が少ないため、アタッチメントなどの精密な装置に使っても、ズレが少なく、効率良く作用し長持ちします。
 また、義歯の真ん中の部分に大きな穴が開けてあります。これは、食事の味や温度を判りやすくして、おいしく食べることができますし、舌触りが良くなりや発音もしやすくする効果があります。これも高強度のメタルプレートならではのメリットです。
b0119466_21222997.jpg


 さて、下はそれから10年後、2012年10月の写真です。
b0119466_21222545.jpg

 残念ながら、この患者様は定期的なメンテナンスには、お見えになれず、症状が出れば治す、場当たり的な治療になってしまいました。そのため、なけなしの前歯、右上犬歯も、虫歯になって折れてしまいました。

 案の定と言うか、下の入れ歯も入れてもらえず、前と変わらず、前歯だけで噛んでいる状態です。前歯に無理してブリッジを入れていたら、あっという間にダメになったでしょう。考えただけでもゾッとします。

 幸いメタルフレームは10年経ってもビクともしていません。ここが、メタルフレームの素晴らしいところです。
奥歯の針金がかかっている歯は、ていねいに予防処置をして、折れた犬歯には、できたらもう一つマグネットを追加します。簡単な修理で、審美的に機能回復できます。
まだまだ、この義歯は使っていただけると思います。

でも、できたら下の義歯も入れてくださいね(汗)。
by healthcarenews | 2012-10-17 22:35 | 入れ歯、義歯治療

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


by healthcarenews
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite