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重度の歯周病を歯周外科にて治療してセラミック修復を行った症例

 「お年寄りから若者まで、審美治療の理由は様々」の第3話、今回は、少し若い方にご登場願いましょう。重度の歯周病を、歯周外科にて治療してセラミック修復を行った症例です。

 患者様は30代女性。まずは初診時の写真をご覧下さい。
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歯周病が気になる、そして前歯も治して欲しい、ということでお見えになりました・・・。

 たしかに、右下の歯ぐきがブヨブヨで、真っ赤に腫れています。歯石も大量に付着していて、出血もありそうです。歯並びが悪いのを、無理やりかぶせて治したような治療です。あとのお手入れの事を何にも考えずにかぶせてあるので、ひどい歯周炎を起こしてしまいました・・・。左下(向かって右側)糸切り歯の歯ぐきの付け根のところにも、おできみたいなデキモノがあります。

 左右を見てみましょう。
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右下の歯の付け根に黒く付いているのは虫歯ではなく、多量の病的歯石です。歯石はバイ菌の巣ですから、これが原因で歯周病を起こしています。
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左下のおできは、歯の根っこの治療が十分でなく、歯の根の先にバイ菌が巣を作って、膿んでいるところです。ここも待ったなしの治療が必要です。このような感染巣は、病巣感染といって、体のその他の臓器、たとえば腎臓とかに毒素がまわり、思わぬ病気を引き起こします。

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 かぶせを外し、治療に障害のある歯は抜歯、病的歯石や、感染巣も徹底的に取り除きました。左下の糸切り歯も、根っこの再治療をきちんと行いました。術後、「おでき」も消失しました。
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 もちろん、歯を外してそのまま、という訳はありません。外すと同時に、きちんと仮歯を入れ、治療の進行に合わせて形を修正していきます。あくまで仮の歯でかありますが、歯ぐきの治癒を待つ間、そうすることにより、最終にかぶせる歯の形を患者様の希望の形に修正したり、噛み合わせを確認することもできます。

 さて、改めて、術前、術後をご覧いただきましょう。
術前です。
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術後正面です。
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術前、ふぞろいだった 歯の長さを、できるだけ揃えました。しかし、右上の1本だけ、歯周病の進行がひどく、どうしても長い歯にならざるを得ませんでした。しかし、この位置は、普段笑うくらいでは見えない位置なので、支障はないと思います。歯ぐきの炎症も治まり、明るい綺麗な色の歯ぐきになりました。

 左右像です。
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微かに歯を見せて笑っていただきました。歯の長い部分は少々大きく口を開けても見えません。
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下口唇や、天然歯との並び方や色調のバランスも良く、違和感なく収まっています。

 あとは、奥歯の治療が残っています。
もちろん奥歯まで、セラミックで綺麗にすることは簡単ですが、コストの問題もあります。
このあたりは、患者様の希望に合わせて、あわてずに治療していけばいいと思います。

なにより、この新しい歯を、末永く大事にしていただきたいと思います。
by healthcarenews | 2013-12-23 18:43 | 審美治療・セラミック

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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