ヘルスケア通信

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別世界!、拡大の世界へ・・・1

 歯科治療は、つきつめれば、大変精密な世界です・・・。
例えば、根管治療(歯の神経の治療)で一般的に使われる最も細い針の先端は60ミクロン(0.06ミリ)。
噛み合わせを調整するときの許容精度は、30ミクロン(0.03ミリ)。赤血球の直径が約10ミクロンと言われていますから、私達は赤血球の3倍から6倍程度の大きさの精度をコントロールすることが求められている訳です。

 技術が発達していなかった昔はともかく、様々な拡大システムが発達した現在では、それを用いて診療精度を飛躍的に上げることが可能になりました。当院でも、マイクロスコープをはじめ、ルーペ(拡大鏡)など様々な拡大システムを使用する機会が格段に増えてきています。

 さて、僕が使っているルーペで、最も古く基本的なのが、この「サージテル」というメーカーの拡大鏡。
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もう14~5年にはなるでしょうか。倍率は2.5倍。オーバーヘッドと呼ばれる、頭からかぶって(照明は自作しました)、メガネの上から使うタイプです。
 この拡大鏡を導入するときのカタログのキャッチフレーズを今でも覚えています・・・。
「別世界!サージテル!」・・・・・・(笑)。まあ、正直2.5倍程度の拡大率では、別世界!というほど感激はしませんでしたが、重宝して使っていました。

 あと、基本的な形としては、このタイプ。
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レンズスルーと呼ばれるタイプで、やはり2.5倍。残念ながら、メガネを外してからの使用になるので、少し不便で、ま、若い子向け用ですな・・・(笑)。文字を書くたびにメガネを替えないといけない・・・(汗)。

 画期的だったのは、コレ。カールツアイス、5倍。
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 ま、例えばドラマ「医龍」なんかでも、外科医が使っている奴です。
カールツアイスは知る人ぞ知る、ドイツの一流のカメラ、レンズメーカーです。

 当初は、その望遠鏡を二つくっつけたような外観にギョッとして、これホントに使えんの?と思ったものでしたが、さすがに5倍の拡大率は、本当に「別世界!」・・・・・((汗))。
 使い始めは、距離感が取りづらかったり、視野が狭かったり、眼精疲労で頭痛がしたりと、慣れるまで苦労しましたが、慣れてしまうと、もうコレ無しでは診療できないって思うほどの逸品です。診療中、かなりの頻度で使っています・・・。さすが「医龍」に使われている訳だ・・・(笑)。

 あと、精密診療に欠かせないのは照明。
LED が発達したので、手軽にヘッドライトを自作して使っています。
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拡大して見る必要はないが、照明が必要なのに届きにくい、という場面が口な中にはあります。
そんな時に重宝しています。

 これらは、いつでも使えるように、手洗いスペースのすぐ横に掛けてあります。
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ただし、カールツアイス5倍はレンズ部が重いので、忙しいスタッフがあわてて引っかかっても落ちないような別の棚の上に置いてあります。貴重品ですから(笑)。

 やはり最後はコレ。
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 マイクロスコープ。今度はライカ。カールツアイスと双璧を成す、ドイツの光学器械メーカーです。
3.5倍から20倍まで可変で拡大でき、LED同軸照明で、見たいところに照明が届きます。
さすがに主に使うのは5倍から8倍程度ですが・・・。

また今度、その拡大の世界を、写真でご紹介したいと思います。
by healthcarenews | 2014-07-12 01:14 | 最近のあれこれ

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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