ヘルスケア通信

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私がダイレクトボンディングにハマった理由・・・・。

 こんばんは。久しぶりのヘルスケア通信です。
年が明けてから、ここ数か月、院内のスライドショーの更新や、マニュアル作りなどに没頭していて、ちょっと更新をご無沙汰してしまいました(;'∀')。
今夜は久しぶりに頑張ろう!っと一念発起して・・・、ネタはまたまた「ダイレクトボンディング」です(^^;。

 最近は「ダイレクトボンディング」と「根管治療」のネタばかりで、「それしか無いんかーい!」と突っ込まれそうですが、もちろんそれしか無い訳ではなく、インプラントもあれば、オールセラミックもやっていますし、もちろん予防歯科も一切手を抜くこと無くがんばっています!(もとい、衛生士たちががんばってくれています!。)

 では、何故また「ダイレクトボンディング」なの?ってな訳で、今夜のタイトルは「私がダイレクトボンディングにハマった理由・・・・。」で行きたいと思います。

 まずは症例、術前写真をご覧ください。
患者様は43歳、女性。
当院で、長らくメンテナンスをしている患者様ですが、先日、右前の歯の審美修復を希望されました。
拝見すると、確かに右前(写真では向かって左側)の正面から2番目の歯と4番目の歯が茶色く変色しています。
私がダイレクトボンディングにハマった理由・・・・。_b0119466_23502632.jpg
2番目の歯には、古い保険のプラスティック充填が、4番目の歯にはハイブリッドインレーが入っています。
右横から見たところです。この角度だと、変色と表面の荒れ(スキマができたり表面がガサガサになっている)が良く判ります。
私がダイレクトボンディングにハマった理由・・・・。_b0119466_23513788.jpg
治療してから、かなりの期間が経っていますので、当時の技術と材料では致し方ない結果と思われます。
左側にはメタルボンドセラミッククラウンが入っていますので、従来ならもう大きく削ってセラミックでかぶせるか、ラミネートを行って、色味とテクスチャー(表面性状)を合わせてしまうことが審美歯科医の仕事だったかもしれません。

しかし、現在では、コンポジットレジンの性能が飛躍的に向上しました。
術後です。まずは正面から見たところ。
私がダイレクトボンディングにハマった理由・・・・。_b0119466_23524955.jpg
右側から見たところです。
私がダイレクトボンディングにハマった理由・・・・。_b0119466_23531782.jpg
術後、数日してから仕上げ研磨のために来院して頂いた時に「具合はいかがですか?」と伺うと「バッチリです!」(コメントそのまま)とご返事いただきました(笑)。

改めて、「私がダイレクトボンディングにハマった理由」・・・、それは良い治療だからです!(キッパリ(^^;!)。

 まあ、これでは納得していただけないでしょうから、少し補足しましょう。
長年、予防歯科をやっていると、歯の大切さが痛いほど身に染みてきます。
特に、「歯を抜かない」、「歯を削らない」という事がどれだけ大切かは、患者様を20年メンテナンスすると、実際に「痛い目」を見て、頭と心が理解します(;'∀')。
ダイレクトボンディングは、まずこの「歯を削らない」というところが、まず大きな魅力です。(根管治療は歯を抜かないためにやっています。)
実際、上の症例でも、ほとんど自分の歯は削ることなく最小限の削除で審美修復を行っています。

その他のメリットも併せて整理しましょう。
1.最小限の治療(MI治療)で行える。
2.金属を使わない(メタルフリー)。
3.ケースによっては限りなく天然歯に近い審美修復が行える(この点ではセラミックより優れています)。
4.拡大鏡(5倍ルーペなど)により、拡大下で治療を行うため、高精度な治療が行える。
5.同様の理由で徹底的に虫歯除去が行え、また高精度な接着治療が行える。
6.コストが安く、セラミッククラウンの約半分の費用で行える。
7.レジンはセラミックに比べ、補修や再治療などの応用がはるかに自由で簡単。
などなどです。

 もちろん、欠点もあるでしょう。耐久性などはセラミックに比べるとやはり劣ります。
そのぶん補修は簡単ですが、ひょっとすると10年後には、このブログで違うことを書いているかもしれません。
でも医療とはそういうものです。20年前、治療中心の医療から予防歯科にスイッチしたように、常に進化し、変化していきます。

 しかし、現在は、この治療は僕にとって最高の治療の選択肢のひとつです。
現に、毎週1~2回はダイレクトボンディング治療を行っています。
希望される患者様は多いのですが、なにぶん治療に時間がかかるので、ダイレクトばかりやっていると他の治療ができなくなりますので、水曜日の午前中に治療したり、空いている日にちを待っていただいている状態です。

 誤解を恐れず表現しますと、ダイレクトボンディングは、患者様のお口の中で、彫刻を仕上げるような治療です。
患歯の状態によってはかなりの時間がかかります。残念ながら、より良い治療のためにはこれだけはいかんともし難い所です。
できるだけ短時間でできるよう、トレーニングも欠かさず、毎回集中してやっていますが、その点ご了承願いたいと思います。





by healthcarenews | 2017-05-15 01:02 | 審美・ダイレクトボンディング

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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