ヘルスケア通信

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カテゴリ:審美治療・セラミック( 23 )

審美治療って、実はとってもデリケート・・・

今夜のヘルスケア通信は、「審美治療って、実はとってもデリケート・・・」ってなテーマでお話をしましょう。
 
 まずは症例をご覧ください。
患者様は48歳女性。
審美治療を希望され来院されました。
 術前写真です。
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 約1年後、術後写真です。
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この2枚、較べて見て、ひょっとしたら「ん?どこが変わったのん?」って思われる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん「おー、さすが綺麗になったねえ!」と思われる方もいて下さるとは思いますが、僕のカンではそれぞれ3分の1。残りは、「なんとなく綺麗になったけど、どこが変わったの?」ってな感想だと思います。

 では、改めて症例の詳細をご紹介しましょう。
患者様は、もともと上顎の左右の側切歯(正面から2番目の歯)が無く、保険の白い歯でブリッジを入れていましたが、取って付けたような小さな2番目の歯に長年悩まれてこられました。
術前です。
正面からです。
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右から見たところ。
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左から見たところです。
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 確かに、側切歯の部分(正面から2番目の歯)はダミーと呼ばれる作り物の歯なのですが、形がとても小さく、いかにも取って付けたようです。逆に正面の歯は、横幅も長さもすごく大きく感じます。また、この歯は、保険のプラスティックの歯なので、ツヤが落ちてしまっているうえ、天然歯にくらべ、透明感のないただ真っ白な歯になってしまっています。

 じゃあ、この前歯のブリッジをセラミックにでやり直したら、すぐに綺麗になるか?というと、実はそんなに単純ではありません。最初のドクターがなにげにかぶせたら、こんな形になってしまった、それには理由があります。

 まずは古いブリッジを外します。
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実は、もともと2番目の歯が無いため、正面の歯も、真ん中にスキマが開いた状態(いわゆるすきっ歯)で生えていたのです。前医は、このすきっ歯をそのままかぶせたために、妙に大きい前歯と、小さい側切歯になったのでした。このままやり替えても結果は同じになるので、少し工夫をします。
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仮歯に替えたうえで、正面にゴムを掛け、プチ矯正を行います。

 少し専門的な話になりますが、この正面の歯を矯正することで、
1.正面の歯の間の歯間乳頭の回復、
2.正面の歯の歯茎の形態回復、(この二つで、正面の歯の形をより綺麗にします)
3.側切歯のスペースの拡大(2番目の歯の横幅を拡げ綺麗にします)、と3つの課題をクリアします。

 ここで、歯肉にもうひと工夫。
2番目の歯(ダミー)の部分の今度は長さを長くするために、歯が無い部分の歯肉をCO2レーザーで
少し掘り込み、そこにダミーを食い込ませるように入れていきます。オベイドポンティックと呼ばれるテクニック(専門的!スイマセン(-_-;))ですが、歯茎から生えているように見せることができます。

 ここまできてなんとか最終的な仮歯ができました。
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 余談ですが、それまでの間にトータルの審美目的で、変色歯のブリーチ(漂白)も行っています。
術前、右下2番目の歯(向かって左下)が茶色く変色していた(黄色矢印)のをブリーチしました。
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術後です(黄色矢印)。他の歯と区別が付かなくなりました。
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さて、改めて、トータルの術後です。
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材質は強度も考慮して、メタルボンドセラミック(金属フレーム付のセラミック)を選択しました。
プラスティックに比べ、ガラスのようなツヤを長期間保ち、変色も無く、清掃性もずっと良くなります。形は、正面の歯を少し細長く作り、女性らしくしました。その分、2番目の歯の幅を拡げ、歯、全体とのバランスをとっています。色合いは、他の天然歯に合わせ、白みを少し落とし、目立たなくしました。さらに、正面の歯より2番目の歯の明るさをやや落として立体感も出しています。
ブリーチをした下の歯も、他の歯の色合いとマッチしています。

右から見たところです。2番目の歯のオベイドポンティックも機能しています。
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左です。最後の仕上げに、左上の破折していた小臼歯をセラミックで新しくやり替えました(黄色矢印)。
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 さて、この患者様を長い間苦しめた悩みは、実は他のある人にとっては悩みでもなんでもない、まったく気にならない些細な事かもしれません。

 この治療のために、それぞれの歯で調整したスペースは、それぞれ1ミリあるかないかでしょう。
正直、僕自身、最初から自信を持ってこの治療ができた訳ではなく、仮歯を使いながら、試行錯誤の治療でした。わずかなスペースの調整と、セラミックの形態と色味の選択・・・。細かな事の細かな積み重ねで、薄氷を踏むような思いでしたが、結果は患者様には本当に喜んでいただきました。

 審美治療に対する、患者様の満足度は、実は数字で測れないものです。
単純に白い歯でかぶせれば、審美治療になる訳ではありません・・・。
ここで、冒頭のタイトルに戻ります。
「審美治療って、実はとってもデリケート・・・」

ご理解下さい・・・・・。
by healthcarenews | 2016-05-11 22:54 | 審美治療・セラミック

審美治療をより安価に手軽に・・・・

 平成26年4月より、ハイブリッドセラミクスを用いた、「CAD/CAM冠」と呼ばれる審美修復が保険適用となりました。
 適用は小臼歯に限られ、セラミックと名は付いていますがベースはプラスティックですので、それなりの欠点はあるのですが、「今まで審美修復を受けたかったけれど、高額で手が出なかった。」という患者様には、福音と言えると思います。

 症例をご覧ください。
患者様は31歳女性。
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 まず右下奥歯に銀歯が入っています。左側には口腔環境の悪化に伴う、茶色に変色した虫歯になりかけの歯が数本あります。
 でもまあ、一昔前なら30過ぎなら銀歯の1本くらいは結構当たり前の世界でした・・・。
この患者様も今回は右上の小臼歯が大きな虫歯になっており、さすがにその1本はセラミックにして審美修復して欲しい、というご希望でした。

 右横から見たところです。
右奥の銀歯が目立ちますし、そのひとつ前にも白い歯が入っていますが、変色して何か「変」です。
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 中から見てみると(鏡に映していますので左右逆に見えます)、銀歯の手前の小臼歯も銀歯にプラスティックを貼っただけのものでした。できたら下の2本も修復すればより綺麗に仕上がります。
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 しかし、もちろん物事には予算というものがあります。そこで、保険外のメタルボンドセラミックは保険の効かない大臼歯に1本だけ用いて、残りの小臼歯は保険のCAD/CAM冠で修復するようご提案しました。これなら保険外は1本だけなのでかなりローコストで済みます。

 術後です。
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 術前、術後を正面からもう一度較べて見ましょう。
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 左側の変色は、ダイレクトボンディングで修復しています。
大きく変わったのは奥歯の銀歯1本ですが、口元の印象はそれだけでも大きく変わってしまうのがお分かりいただけると思います。

 さて、さきほど「一昔前は銀歯の1本くらいは当たり前」、と書きましたが、それは「一昔前」の話です。最近は、若い男性でも、あえて保険外でも審美修復を希望される方が増えてきました。
それもそうでしょう、保険システムの違いがあるとは言え、先進国でこれだけ無造作に銀歯が入るのは日本だけです・・・。

 虫歯治療のダウンサイジングとダイレクトボンディングの発達で、もはや「銀歯の1本くらいは当たり前」ではなくなってきました。もちろん、無意味にコストをかける必要はありません。きちんと虫歯予防をしたうえで、やむなく虫歯になった場合には、効率の良い審美修復を受けられたら良いと思います。











 
by healthcarenews | 2015-05-27 01:03 | 審美治療・セラミック

お年寄りから若者まで、審美治療の理由は様々・4

 今夜のヘルスケア通信は、久しぶりに「セラミック・審美治療」のカテゴリーです。
マイクロスコープは、年末年始はしばしお休み・・・(笑)。

 まずは、初診時の写真をご覧ください。
患者様は54歳、女性。「4本の前歯の歯ぐきの間の黒いスキマが気になる。」と来院されました。あとは「下顎の左右の奥歯に銀のかぶせ(クラウン)を白くしたい。」とのこと。
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 確かに、上の前歯4本には、笑うと気になる黒いスキマが開いています。下の奥歯の銀歯は、笑うと微妙にギラリと光ります・・・。
しかし、歯磨きも上手で、歯肉炎もほとんどありませんでしたので、修復をやり直すだけの比較的単純な治療で済むと思われました・・・。しかし・・・。

 とりあえず、術後です。
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 理屈抜きで、やはり銀歯が見えなくなると、口の中がスッキリ綺麗に見えます。
表情も明るくなって、心なしか若返ったような感じも受けます。審美治療をやって良かったと感じる瞬間です・・・。

 では、術前に、なぜ「しかし・・・、」とエクスキューズがついたのか・・・。
実は、4本の前歯をはずしてみると、すごいことになっていました・・。特に右上2番目の歯は深部まで、虫歯が感染していて、もう抜歯するしか治療法がありませんでした・・。スキマが開いた歯を長く放置しておくと、時折、こういう事が起こります・・・。
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 やむなく、1本抜歯をさせて頂き、残った歯は、徹底的に虫歯を除去し、土台を補強。
この状態で、半年以上、歯肉の治癒を待つことになりました・・。もちろん仮歯は入っています。
残念ながら、右上の糸切り歯は、ブリッジとしてつなぐために、今回、新しく削ってかぶせることになりました・・・。

 改めて術後です。
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あとは、古くなって変色しているプラスティックを充填し直して治療終了。
メンテナンスに入ります。
by healthcarenews | 2014-12-30 01:17 | 審美治療・セラミック

ジルコニアオールセラミックを用いた一症例

 今回は、ジルコニアオールセラミックを用いた一症例をご紹介します。

 患者様は36歳女性。
左上前歯を綺麗にしたい、と言うことで来院されました。

 まずは初診時の写真を御覧ください。
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いつも言っていることですが、審美治療に至るまでの経緯は本当に人それぞれ、様々です。

 この患者様は、昔、前歯を打撲し、神経を取って、金属の土台が入っていました。
その後、徐々に変色していく歯は気になってはいたのですが、矯正治療を先に行なっため、歯がワイヤーで繋がれたままで、長い間治療ができませんでした。
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 矯正治療も落ち着いたので、ここは思い切ってワイヤーを外し、ジルコニアオールセラミックを入れることにしました。

 まずは仮歯を入れます。
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 この仮歯で、完成後の歯の形や噛み合わせを、患者様と相談しながら作り上げていきます。
仮歯をきちんと作ることは、審美治療をより満足のいくものするためのとても大切なステップです。

 細かく見ると、治療する歯の長さが、他の歯と比べ、短くなっています。
審美治療の理想を言えば、ここも揃えておきたいところです。しかし、歯肉を切ったり骨を削るような手術をすれば、歯の長さを揃えることもできますが、歯の根っこの長さが短くなり、歯が弱くなる場合もあるため、今回はこの長さのままでかぶせることになりました。
 歯の下に、一緒に写しこんでいるのはシェードガイドと呼ばれる色見本です。明るい方を選択します。
白い色ムラは、今回無理に再現せず単色でいくことにしました。

 仕上げ削りをしていきます。
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変色した歯の場合は、セラミックの厚みを十分に取るために、歯肉の下1ミリぐらいまで深く削りこむのが、仕上がりを美しくするコツになります。
この時に、もし歯周炎があれば、出血して、きれいな型が取れませんので、歯周病をきちんと治しておくことも大事なステップになります。

 完成、術後写真です。
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 わずかですが、深く削りこむことで、歯の長さの違和感も少し解消しています。
歯肉の色調も良く、うまく調和しています。

 唇を閉じると、歯肉のラインもまったく気にならなくなります。
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 改めて、術前写真を載せておきます。
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 術前と比べて、パッと見た目の違和感がまったくなくなって、患者様に大変喜んで頂きました。

 オールセラミック修復は、メタルボンドのように金属を使っていないため、透明感のある美しい仕上がりが可能です。メタルボンドに比べ割高になるのと、色調合わせが、ややセンシティブなところがありますが、そこをクリアできれば、患者様も私達もやりがいのある治療になります。
噛み合わせの状態などでは、オールセラミックが使えない場合もありますが、興味の有る方は一度ご相談下さい。

■オールセラミッククラウン 1本120,000円(税別)~
by healthcarenews | 2014-04-27 00:34 | 審美治療・セラミック

お年寄りから若者まで審美治療の理由は様々・3

 今回は、長期経過観察中(長期メンテナンス中)の患者様に起きた一連の治療についてご紹介しましょう。

 現在67歳、女性。この患者様は、当院で長くメンテナンスを続けておられますが、平成25年2月のある日、前歯が取れた!ということで飛び込んで来られました。まずは、この写真を御覧ください。
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 まあ、ご本人様にとっては、衝撃的な出来事でしょう。できれば見たくない、思い出したくない写真だと思います。(念のため、お断りしておきますが、ヘルスケア通信でご紹介している写真は、すべて患者様の了解を得て、公開させて頂いております。無断では公開致しませんのでご安心下さい。)

 しかし、メンテンスの過程のなかで、この前歯はいずれこうなることは予測がついていました。
患者様にも、その説明はしてありました。その意味では、お互いあわてることはありませんでした・・・。

 前歯の治療そのものは、おそらく10年以上経過しているかなり古いものです。2008年に撮った写真が下です。
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5年前の時点で、右側(向かって左側)の2~3番目あたりの歯肉が腫れています。かぶせの下から虫歯になって、歯肉にも感染しているのです。さらに右上奥の歯は1本根っこから折れてしまっています。
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折れている奥歯はセラミック修復をしたのですが、前歯は、本数が多いため、保たせるだけ保たせて欲しいと希望されました。感染を起こした歯を経過観察することはリスクを伴います。手遅れになる可能性もあるのです。しかし、今回は、やむを得ずそのままメンテナンスへ・・・。

 それから5年後・・・・、改めて、術前です。
かぶせのスキマから入る虫歯はかなり危険です。多くは神経を取ってある歯なので、痛みもないまま深くまで進行します。
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 角度を変えて見てみましょう。歯ぐきの深くまで虫歯が入り、一部は根っこが折れたようになっています。本来なら抜歯の適用になってもおかしくない症例です。
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 しかし、抜いてしまったら次は入れ歯かインプラントになります。患者様の希望もあり(入れ歯も嫌だし、インプラント怖い!(^^;))悩ましい所でしたが、ぎりぎりのボーダーラインでブリッジによる治療を選択しました。

 その代わり、歯肉の手術は有りーの、歯の再植は有りーの、と、手間と時間のかかる治療になりました。
下は約7ヶ月後、土台が入って、歯肉も安定してきた頃の写真です(平成25年9月)。もちろん、ずーっと仮歯は入っています。
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 それから、さらに2ヶ月後、下は平成25年11月、術後の写真です。見た目も綺麗になりましたが、なにより歯肉の色調の安定を見ていただきたいと思います。
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 初期は、痛くもかゆくも無い、お口の中の細菌の感染ですが、治療が済んでみると、やはり美しい健康な歯ぐきに戻ります。それだけ、知らないうちに、歯肉のみならず体全体に対して、なんらかの害を及ぼしていることを理解していただきたいと思います。

 また、メンテナンスは、時間の流れを止める治療ではありません。メンテンスしていても悪くなる歯は悪くなります。しかし、悪くなるスピードを、ずっと遅くすることができることと、それまでの対策を講じておくことができる、ということがメンテナンスを行っている強みでもあります。
 
 時間の流れを止めることはできませんが、せめて体が健康な間、少しでも、歯が無くなる「Xデー」を先送りにする・・・、それも歯科治療のひとつのスタイルだと思っています。
by healthcarenews | 2014-01-05 01:37 | 審美治療・セラミック

重度の歯周病を歯周外科にて治療してセラミック修復を行った症例

 「お年寄りから若者まで、審美治療の理由は様々」の第3話、今回は、少し若い方にご登場願いましょう。重度の歯周病を、歯周外科にて治療してセラミック修復を行った症例です。

 患者様は30代女性。まずは初診時の写真をご覧下さい。
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歯周病が気になる、そして前歯も治して欲しい、ということでお見えになりました・・・。

 たしかに、右下の歯ぐきがブヨブヨで、真っ赤に腫れています。歯石も大量に付着していて、出血もありそうです。歯並びが悪いのを、無理やりかぶせて治したような治療です。あとのお手入れの事を何にも考えずにかぶせてあるので、ひどい歯周炎を起こしてしまいました・・・。左下(向かって右側)糸切り歯の歯ぐきの付け根のところにも、おできみたいなデキモノがあります。

 左右を見てみましょう。
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右下の歯の付け根に黒く付いているのは虫歯ではなく、多量の病的歯石です。歯石はバイ菌の巣ですから、これが原因で歯周病を起こしています。
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左下のおできは、歯の根っこの治療が十分でなく、歯の根の先にバイ菌が巣を作って、膿んでいるところです。ここも待ったなしの治療が必要です。このような感染巣は、病巣感染といって、体のその他の臓器、たとえば腎臓とかに毒素がまわり、思わぬ病気を引き起こします。

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 かぶせを外し、治療に障害のある歯は抜歯、病的歯石や、感染巣も徹底的に取り除きました。左下の糸切り歯も、根っこの再治療をきちんと行いました。術後、「おでき」も消失しました。
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 もちろん、歯を外してそのまま、という訳はありません。外すと同時に、きちんと仮歯を入れ、治療の進行に合わせて形を修正していきます。あくまで仮の歯でかありますが、歯ぐきの治癒を待つ間、そうすることにより、最終にかぶせる歯の形を患者様の希望の形に修正したり、噛み合わせを確認することもできます。

 さて、改めて、術前、術後をご覧いただきましょう。
術前です。
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術後正面です。
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術前、ふぞろいだった 歯の長さを、できるだけ揃えました。しかし、右上の1本だけ、歯周病の進行がひどく、どうしても長い歯にならざるを得ませんでした。しかし、この位置は、普段笑うくらいでは見えない位置なので、支障はないと思います。歯ぐきの炎症も治まり、明るい綺麗な色の歯ぐきになりました。

 左右像です。
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微かに歯を見せて笑っていただきました。歯の長い部分は少々大きく口を開けても見えません。
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下口唇や、天然歯との並び方や色調のバランスも良く、違和感なく収まっています。

 あとは、奥歯の治療が残っています。
もちろん奥歯まで、セラミックで綺麗にすることは簡単ですが、コストの問題もあります。
このあたりは、患者様の希望に合わせて、あわてずに治療していけばいいと思います。

なにより、この新しい歯を、末永く大事にしていただきたいと思います。
by healthcarenews | 2013-12-23 18:43 | 審美治療・セラミック

お年寄りから若者まで、審美治療の理由は様々・2

 今回は、「お年寄りから若者まで、審美治療の理由は様々」の第2話です。
 
 まずは初診時の写真を御覧ください。
患者様は70代後半の女性。女性ですので、正確な年齢はあえて伏せさせて頂きます。
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 もともとは、右上の小臼歯が痛いと言うことで来院されました。
他の医院で、治した歯ですが、痛いと言っても、なかなかやり直しをしてもらえなかったそうです・・・。まあ、その先生の気持もわからないではありません・・。診察の結果、残念ながら、その歯は根っこが折れており、やむなく抜歯ということになりました。
 もちろん抜いたら傷が治るまで抜きっぱなし・・・、という訳にはいきません。そこに仮歯を入れた所、年齢と共に変色した他の歯が、より目立つ形になりました・・・。

「前から気にはなっていたんですけど、今から歯を白くすることはできるでしょうか?・・・・」

 歯を美しくしたい、という願望に、年齢は関係ありません。歯を美しくすることで、自分のお口の中に興味を持ってもらい、それが生活習慣の改善につながれば、QOL(生活の質)も向上し、ひいては健康の増進につながります。これは、私達にとっても、願ったり叶ったりのことなのです。しかし、それも、できるだけ、歯の健康を損なわない、というのが大前提です。まずはホームホワイトニングから始めることにしました。

 術中です。
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 ホームホワイトニングにより、やや歯は白くなりましたが、右側(向かって左側)の仮歯の色にはなかなか追い付きません。正面に入っている前歯2本がプラスチックなので、黄色く変色してしまっているからです。プラスチックはホワイトニングでは、白くできないのです。その正面の色のインパクトが強いので、それに引きずられて、お口の中の色味がスッキリ改善しません・・・。

 思い切って、右上の奥歯と一緒に、正面の歯もセラミック修復をすることにしました。

 改めて、術前術後を比較してみましょう。
 術前正面です。
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 下は、術後正面です。明るめのセラミックを選択し、それに合わせてホワイトニングしたことで、見違えるように明るいお口の中になっています。
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 術前右側です。
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 術後です。
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 通常より明るめの色調を選択することには賛否があるとは思います。僕も以前は、目立たないよう、できるだけ患者様ご自身の天然の歯に近い色を選んでいました。しかし、時代は変化していきます。今では、明るめの色調を選択したほうが、より患者様に喜ばれることが多くなりました。

 術前左側です。
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 術後左側です。
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左側は、セラミック修復をしておらず、歯のホワイトニングだけです。しかし、全体の色調が明るくなったため、術前と比べるとスッキリと清潔な印象を与えます。

 最後にもう一度正面像です。
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 もちろん、歯周病の治療もしていますので、歯肉状態も改善し、明るい血色の良い健康な歯肉の色になっています。古いプラスチック修復も、必要に応じて詰替えています。

 最終仕上げの診察の時に、「お友達から、綺麗な歯になったね、って言われました!」って、嬉しそうに笑っておられたのが印象的でした。喜んでもらえて僕も本当に嬉しく思います。

 もちろん、これで終わりではありません。部分的には、まだまだバイオフィルムが残り、虫歯や歯周病のリスクが残っているところがあります。ここからが、メンテナンスの大事なところであり、また大変に責任の重いところでもあります。

 この喜びが、いつまでも続いていただけるよう、今後も丁寧にメンテナンスさせていただきたいと思っています。
by healthcarenews | 2013-12-06 23:17 | 審美治療・セラミック

お年寄りから若者まで、審美治療の理由は様々

 患者様が、治療を思い立ち、受診され、通院し、治療が完了するまで、、実は、人それぞれ、患者様の分だけ様々なストーリーがあります。
 
 ヘルスケア通信で、多くの部分で、症例のご紹介をしているのは、その中に、まだ虫歯や歯周病などのお口の病気に悩み、困っている方、そして、治療を迷っている方への、参考となり、励みとなるストーリーが隠されているかもしれないからです。

 今回は、80歳を超えて審美治療を希望されたおじいちゃんの物語です。

 まずは、例によって初診時の写真を御覧ください。
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 多数の虫歯です。しかし、このくらいの年令の方の多くが入れ歯で苦しんでおられるのに比べれば、全部の歯が残っているのは、立派でもあり、不幸中の幸いでもあります。
 ご本人も、痛くもかゆくないから、まったく気にせずに生活されていました。
でも、そんな彼を変えたのが、お孫さんの一言です。

「おじいちゃん、歯が汚い。」

ガビーン!

 とにかく、早くキレイにして欲しい!(笑)、という強い希望もあり、プラスチックで詰めるだけでは十分な審美回復ができそうにない歯に関しては、まず仮歯を入れ、最終的にセラミック修復を行うことにしました。

術後です。
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 正直、気になるところは少々残っています。
まずセラミックの色。かなり明るめの色を希望されましたので、ご自分の歯との落差がかなりついています。
また、以前から入っていたセラミックも暗めの色が選択されていましたので、やはりその歯とも、色の差が目立ちます。
 ここは悩ましいところです。年齢も年齢ですから、他の歯の色調に合わせた、暗めの色もご提案したのですが、暗めの色を選んでしまうと、「せっかくお金をかけて治療したのに、あんまりキレイになってない・・・。」と、ガッカリされる方もいらっしゃいます・・・。これは、本当に、ほんとーうに悩ましい時があるのです・・・。

 結果から言うと、この患者様は明るいキレイな歯に、本当に喜んで頂きました。

 少し、体がご不自由で、通院には必ず付き添いの方が必要だったため、治療も最小限で。猛スピードで行いました。そのため、プラスチック充填で済むところはそれで済ませ、古いセラミックも外さずに済ませたため、今回はこのように、多少まだらな部分ができてしまいました(苦笑)。

 もちろん、今後必要に応じて、おいおい他の部分も審美回復していけばいい話で、これ以上あわてる必要はありません。無用の審美回復のために歯を削るのは、僕のポリシーに反します。

 まだまだ、おいしく噛める歯がしっかり残っているおじいちゃんです。末永く大事にしてくださいね。
by healthcarenews | 2013-11-28 00:52 | 審美治療・セラミック

キーワードは、インプラントor ブリッジ、スモーカー、仮歯。

 今回は、久しぶりの症例紹介です。
症例紹介もずいぶんたまっています(汗)。
季節も良くなって、でも最近はすぐ暑くなるんで、暑くなりすぎる前に紹介しとかなくっちゃ(笑)。

と、言うわけで、今回の症例のキーワードはインプラントor ブリッジ、そしてスモーカー、仮歯、です。

 初診時の写真をご覧下さい。
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 初診時、約5年前。23歳女性。主訴は・・・。見ればわかりますね。前歯が折れました。原因は深い虫歯です。
 隣の歯にも虫歯がありますが、これくらいなら、そのうち歯医者に行こう、そのうち行こう、と思っているうちに、ズルズル放置するのは、良くある話です。 
 でも今回は、前歯がポキリ!、と折れました。これはさすがに23歳の女性には耐えられないですね。その日のうちに飛び込んでこられました。

 まずは、応急的にでも、審美回復することが、とりあえずの患者様の望みです。
ここで、折れた歯のとなりの歯が、大きな虫歯にでもなっていたら、有無を言わずに削って仮歯を入れたのですが、幸か不幸かまったく虫歯のない健康な歯でしたので、削ることを避けて、大至急、仮の入れ歯を作ることにしました。(残念ながら、この入れ歯の写真は記録していませんでした(汗)。)

 さて、ここからが、時間のかかる、根気のいる治療になりました。
仮歯が落ち着いたせいか、ポツポツと患者様の来院が途絶えるのです。

 治療法の選択も問題になりました。
治療法の選択のキーは、中央の健康な歯をどうするか?と、いうことに尽きました。
折れた歯は、もう根っこから折れていましたので、抜くしかありませんでした。
 あとは、健康な歯を削らずにインプラントを選択するか、削ってブリッジにするか・・・?本当に悩ましい選択です。できたら健康な歯は削りたくないのが本音ですが、今回はその両横に、大きな虫歯があります。この歯の治療も視野に入れなければなりません。インプラントにプラス、その両横をセラミックにすると、かなり高額の治療費になります。
 それとスモーカー。タバコは歯肉の血流を悪くするため、インプラントの予後に影響すると言われています。
患者様のコンプライアンス(アドヒアランス)も、十分考慮に入れなければなりません。

とりあえず、折れた歯は抜歯して、私も患者様も、大いに悩みながら、ゆっくり傷の治癒を待ちました。

 結論から言うと、結局ブリッジを選択することになりました。
健康な歯を1本削る結果にはなりますが、コストとリスクのバランスを考えると、妥当な選択と言えると思います。
両横の歯を治療して、今度はブリッジの仮歯を入れます。仮歯の段階で、咬み合せと形態のバランスをしっかりチェックしておきます。糸切り歯に歯ぎしりの跡があるので、術後の咬み合せにも注意が必要です。
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下は仮歯の写真です。
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 下は術後です。
メタルボンドセラミッククラウンを4本つないだブリッジを入れました。
奥の天然歯よりわずかに色調を明るくしましたが、違和感なくバランスが取れていると思います。抜歯したところと歯の根が有るところでは、歯の長さが変わる場合もあるのですが、このケースでは、キチンと同じ長さにそろえました。残念ながらスモーキングが残っているので、歯肉にメラニン沈着が起こっていて、やや審美性を損ねている感があります。ただ、これは禁煙していただくと5年ぐらいで回復をする可能性があります。

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改めて記録を見直すと、なんだかんだ言って2年以上治療期間がかかっていました(汗)。
仮歯をきちんと入れてしまうことの欠点と言えると思います。仮歯で、とりあえず審美回復されると、治療が進まなくなる時がたまにありますね(笑)。

喫煙は、歯肉の血流を悪くして、抵抗性を落とします。歯肉が薄くなって、感染しやすくなったり、治癒が遅れたりもします。またメラニンの沈着が起こって、見た目もおおいに損ねます。
タバコを吸いながらのアンチエイジングなんてナンセンス!
良く言われ尽くされていますが、タバコは「百害あって一利なし」なのです。
by healthcarenews | 2013-04-15 00:46 | 審美治療・セラミック

仮歯を用いた長期治療期間中の審美回復について

 今回は、「仮歯を用いた長期治療期間中の審美回復について」、という長たらしいタイトルを付けましたが、
要は、「うちは、治療に時間がかかるため、治療期間中は、基本的には、仮歯をちゃんと入れますよ!」って話です。

 まずは初診時をご覧下さい。
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見事に前歯が無くなっています。他院で、何回付けてもらってもすぐハズれる、と紹介で来院なさいました。
 こういう場合、まずはその原因を見つけることから治療がはじまります・・・、てか、原因は単純そのものでした。
下の写真をご覧下さい。初診時、左右両側から撮った写真です。
下の奥歯がありません。入れ歯は入っていたのですが、すり減って、ほとんど噛み合っていませんでした。
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こういう場合、患者様は前歯ばかりで噛もうとするので、もうお約束のように、十中八九、上の前歯がやられてしまいます。前歯は、咬み合せを支えるような構造にはなっていないのです。

下の写真は、折れた前歯を下から見たところです。虫歯でドロドロです。
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取れた前歯も見ていただきましょう。歯の大きさに対して、細く短い芯棒が入っています。これでは、咬み合せを支えることはできません。それにどうやらこの方には、歯ぎしりの癖がありそうです。
こうなると、かなりの難症例になります。慎重に構えていかなければなりません。時間がかかりそうです。
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 さて、まずは仮歯を作ります。歯周病と、前歯の虫歯治療の初期治療だけでかなり時間がかかります。
もう、今の時代、治療中、前歯が無いなんて、絶対許されません。
 
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 とりあえず、大至急、外れた前歯と入れ歯を利用して仮歯を作りました。
それだけでは弱いので、奥の方の歯も、かぶせ物を外して仮歯に変えて補強してあります。

 下は、初期治療終了時。6ヶ月後の写真です。
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 歯周病の治療と、ドロドロの前歯を治療し、十分な長さの芯棒を入れるだけで、かなりの時間がかかってしまいました(汗)。
 しかし、まだまだ不安定です。度々、仮歯を噛み割って来られますし、左上の犬歯と小臼歯が、いつもブヨブヨ腫れています。

 これも、典型的な歯ぎしりがある方の症状です。左上の犬歯小臼歯には、ヒビが入っているようです。そう言えば、前歯が無いときは、そこだけで噛んでいました。

 ヒビが入った歯は、遅かれ早かれダメになります。かぶせてしまってからでは、後が大変なので、かなり悩みましたが、あきらめて早期に抜歯することにしました。
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抜歯跡も治癒し、さらに左奥の歯の土台もできました。いよいよ治療は終盤です。

 ここで、念の為に仮歯を新調することに・・・。仮歯の賞味期限は大体半年から長くて1年です。それを超えるとプラスチックが劣化を始め、ポロポロ割れてくるようになります。また、最終的に入る歯の、噛み合わせや形を、より理想的にするためにも、仮歯で、最後の修正をしていく事があります。
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最初に、応急処置で入れた仮歯に較べて、形態も美しく仕上がっています。しっかりした入れ歯も入り、咬み合せも安定しました。

 治療終了時。初診時より13ヶ月。術後の写真です。
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 上の歯は、前歯ばかりに負担がかかるのを分散するため、奥歯まで伸びた大きなブリッジを選択しました。
下の前歯も、上への負荷を減らすため、十分に噛み合わせの調整をしてあります。

 それでも、正直、薄氷を踏むような治療だと思っています。歯の破折は、怪我のようなものです。いつ起こるかわかりません。残っている上の前歯は、それほど悪い状態だったのです。

 もし、その前歯をあきらめて、入れ歯にしてしまえば、治療期間は半分以下だったでしょう。
しかし、そうなれば、上には、総入れ歯に近い、大きな入れ歯が入ることになります。
下の奥歯だけの入れ歯と較べて、QOL(生活の質)に大きな違いが出るでしょう。

 術前に、そのあたりもしっかりカウンセリングした上で、理解していただき、この患者様は13ヶ月間ついてきて下さいました。お疲れ様でした。
 いまは、少しでも長くこの歯が使えるように、しっかりメンテナンスした上で、この歯と上手に付き合って頂きたいと思っています。
 
by healthcarenews | 2012-12-09 21:46 | 審美治療・セラミック

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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