ヘルスケア通信

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治癒に3年近い月日を要した歯周病重症例

 今回は、初診時から治療終了まで、実に3年近い月日を要した症例をご紹介します。
ここまで時間がかかることは、極めてまれですが、大体の重症歯周病の治療の流れと思い、ご覧ください。

 まずは初診時の写真です。
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口腔内はバイオフィルムで汚れ、歯肉もひどい炎症を起こし、歯肉のいたるところから膿みが出ています。重症の歯周炎です。

 初期治療終了時の写真です。
初期治療とは、まずブラッシング指導や、生活習慣指導を行い、お口の中のクリーニングや除菌をしていきます。また、どうしても残しておけない歯を抜いたり、必要な仮歯を入れる治療です。
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しかし、なかなか染み付いた生活習慣、ブラッシング習慣は改善しません。初診時よりは、ずいぶん口腔内もキレイになり、炎症も改善しましたが、まだかなりのバイオフィルムが付着しています。
 一度住み着いたバイ菌は、環境汚染と同じで、お口の中の環境が良くならない限り、なかなか離れてくれません。ここまでで9ヶ月を要しています。

 歯を支える骨がやられているため、歯が動いて歯列が乱れています。歯を抜いた訳でもないのにスキマが空いています。まだまだ様々な治療が必要な状態です。上顎です。
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下顎です。
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 初診時より1年半経過。
一部、矯正治療を行い、歯列を整えるなど、様々な試行錯誤を行いましたが、最終的に、すべての歯に仮歯を入れて、炎症を起こしている歯肉を手術にて除去しました。
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 初診時より、ほぼ2年経過。歯肉の治癒を待ちながら、仮歯の修正や、作り替えを適宜行なっていきます。
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 初診時から2年9ヶ月経過時の写真です。
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下顎は、すべての歯にメタルボンドセラミック冠にて修復を行いました。上顎は、これから型を取る時の写真です。歯肉は引き締まり、綺麗なピンク色に変わりました。もちろん、もう膿みは出ていませんし、出血もありません。初診時と見較べて見てください。

 初診時より2年10ヶ月経過、術後の写真です。上下とも、メタルボンドセラミック冠で修復しました。
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 さて、参考までに、ここで、例えば、下の写真を見ていただきたいと思います。口腔内は同じように汚れ、歯肉は腫れ、膿みが出ているように素人目には見えると思います。
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しかし、この症例は重症ではありません。一見重症に見えますが、単に不潔にしていたために、歯肉が炎症を起こしていただけで、きちんとクリーニングをすれば、ほとんど複雑な治療をすることなく、数ヶ月で改善します。
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 最初に紹介した今回の症例のように、歯周病は、かなりの重症症例でもきちんと手当をすれば治る病気です。また、重症に見えても、簡単に治るケースの時もあります。素人判断をせずに、きちんと診察を受けることをお勧めします。

 また、やっと治ったようでも、もともと悪くなった方は、そういう体質であることも事実です。
油断は禁物で、この患者様も、今後とも注意深いメンテナンスを行なっていこうと思っています。
by healthcarenews | 2011-11-05 00:33 | 歯周病治療

マウスピースを用いて、慢性の頭痛を改善したケース

 今回は、マウスピースを用いて、慢性の頭痛を改善したケースをご紹介します。
初診時です。
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虫歯も歯周病もありません。貴方のお口の中は健康です。良かったですね。終わり!

 ひと昔前なら、これで済んでいた、いや、見落としてしまっていた症例です。
しかし、これで終わってしまっていては、この患者様の苦しみを解決する糸口はつかめなかったと思います。

 なかなか、表現が難しく、まだ多くの症例をご紹介出来ていませんが、いま当院は、虫歯、歯周病に次ぐ、第3の病と呼ばれる、咬合病に真剣に取り組んでいます。いや、苦しんでいる、の方が正確かもしれません。
 

 予防歯科技術が発達した現在、当院では、虫歯と歯周病は、特別なリスクがある方を除き、クリーニングとメンテナンスによる悪玉細菌の除菌で、ほとんどコントロールできるようになりました。
 しかし、近年、ふた昔前とは比べ物にならないくらい、歯を残せるようになった結果か、あるいはストレス社会の弊害か、第3の病、咬合病と呼ばれる病気にたびたび遭遇するようになりました。
 

 この咬合、つまり噛み合わせが原因となる病気(あるいは障害)は、実に多彩な症状を示すため、発見と対策に、本当に苦労することになります。
 有名な顎関節症や、歯肉の炎症、知覚過敏、歯の破折などの口の中の障害に加え、一見関係のないような、頭痛、肩こり、腰痛などもその範疇に入ります。

 問題なのは、その原因が、「しっかり噛んでいる」ことなのです。良く噛めるようにするのが、歯科医師の仕事のはずなのに・・・・・。

 そんな経緯を知っていただいた上で改めて初診時を見てください。
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 患者様は、右下の歯肉の腫れと痛みを訴えて来院なさいました。診ると、歯周病の体質でもないのに、大きく骨が破壊されていました。よく見ると、前歯もギザギザに欠けています。奥歯にも欠けた痕跡があり、問診していくと、慢性の頭痛や肩こりに悩んでおられました。

 明らかに歯ぎしりかくいしばりによる症状です。本人も、くいしばりは自覚をされていました。朝起きると、こめかみがズキズキしたり、顎の周りがだるかったりするそうです。咬合病です。

 では治療はどうするか?
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当院の今の選択肢は主にこれ、「マウスピース」です。

 腫れてるところは、洗浄、投薬にて消炎した後、型を取ってマウスピースを作ります。
下の写真は、装着時です。透明で、見た目も悪くありませんし、取り外しも難しくありません。
また、これを入れたまま食事をするわけではありませんので、歯や歯肉が痛むこともほとんどありません。
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 はじめにお断りしておきますが、このマウスピース療法が万能ではありません。効果の無い方もいらっしゃいますし、違和感から半日と付けておくことができない方もいらしゃいます。ここが咬合病の難しいところです。

 しかし、この患者様には劇的に効果がありました。
頭痛や肩こりがずっと楽になったそうです。
喜んでいただいた患者様の嬉しいひと言がありました。
「こんなことなら、もっと早く作っとけば良かった・・・。」

良かったですね。
by healthcarenews | 2011-11-01 00:56 | 咬合病、顎関節症、頭痛

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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