ヘルスケア通信

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歯をあまり削らない・・・、ブリーチという選択

 今回は、もうひとつ、オールセラミック修復とは対極の、ブリーチ(漂白)による審美治療もご紹介しましょう。

 術前写真です。右側(向かって左側)正面の歯が1本、うす黒く変色しています。
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 患者様は39歳、男性。やはり、若い時に歯を打撲した後遺症です。
神経が死んでしまった歯は、おうおうにして徐々に変色をしていくことがあります。

 術後です。
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 右側面から見たところです。
術前です。
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術後です。
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 この症例も、審美的な違和感が大きく改善され、患者様に大変喜んでいただけました。

 あまり歯を削らない、と言っても、歯の裏側に、漂白用の薬剤を入れるための穴は開ける必要があります。
適用も限られますし、思った通りの色にならない可能性と、多少後戻りなどのデメリットの可能性もありますので、術前には、その点のカウンセリングをしっかりする必要がありますが、うまく行けば、オールセラミックの10分の1以下の費用で、審美修復ができます。試してみる価値はあります。

■ウォーキングブリーチ 1本10,000円(税別)~

 
by healthcarenews | 2014-04-27 01:01 | ホワイトニング

ジルコニアオールセラミックを用いた一症例

 今回は、ジルコニアオールセラミックを用いた一症例をご紹介します。

 患者様は36歳女性。
左上前歯を綺麗にしたい、と言うことで来院されました。

 まずは初診時の写真を御覧ください。
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いつも言っていることですが、審美治療に至るまでの経緯は本当に人それぞれ、様々です。

 この患者様は、昔、前歯を打撲し、神経を取って、金属の土台が入っていました。
その後、徐々に変色していく歯は気になってはいたのですが、矯正治療を先に行なっため、歯がワイヤーで繋がれたままで、長い間治療ができませんでした。
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 矯正治療も落ち着いたので、ここは思い切ってワイヤーを外し、ジルコニアオールセラミックを入れることにしました。

 まずは仮歯を入れます。
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 この仮歯で、完成後の歯の形や噛み合わせを、患者様と相談しながら作り上げていきます。
仮歯をきちんと作ることは、審美治療をより満足のいくものするためのとても大切なステップです。

 細かく見ると、治療する歯の長さが、他の歯と比べ、短くなっています。
審美治療の理想を言えば、ここも揃えておきたいところです。しかし、歯肉を切ったり骨を削るような手術をすれば、歯の長さを揃えることもできますが、歯の根っこの長さが短くなり、歯が弱くなる場合もあるため、今回はこの長さのままでかぶせることになりました。
 歯の下に、一緒に写しこんでいるのはシェードガイドと呼ばれる色見本です。明るい方を選択します。
白い色ムラは、今回無理に再現せず単色でいくことにしました。

 仕上げ削りをしていきます。
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変色した歯の場合は、セラミックの厚みを十分に取るために、歯肉の下1ミリぐらいまで深く削りこむのが、仕上がりを美しくするコツになります。
この時に、もし歯周炎があれば、出血して、きれいな型が取れませんので、歯周病をきちんと治しておくことも大事なステップになります。

 完成、術後写真です。
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 わずかですが、深く削りこむことで、歯の長さの違和感も少し解消しています。
歯肉の色調も良く、うまく調和しています。

 唇を閉じると、歯肉のラインもまったく気にならなくなります。
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 改めて、術前写真を載せておきます。
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 術前と比べて、パッと見た目の違和感がまったくなくなって、患者様に大変喜んで頂きました。

 オールセラミック修復は、メタルボンドのように金属を使っていないため、透明感のある美しい仕上がりが可能です。メタルボンドに比べ割高になるのと、色調合わせが、ややセンシティブなところがありますが、そこをクリアできれば、患者様も私達もやりがいのある治療になります。
噛み合わせの状態などでは、オールセラミックが使えない場合もありますが、興味の有る方は一度ご相談下さい。

■オールセラミッククラウン 1本120,000円(税別)~
by healthcarenews | 2014-04-27 00:34 | 審美治療・セラミック

3D-CTとマイクロスコープの協奏曲

 今夜のヘルスケア通信は、かなりマニアックなネタです(^^;)。
難しいと思われる方はどうぞ読み飛ばして下さいm(_ _)m。

 さて、患者様は、近所の居酒屋の奥さん・・・。
メンテナンスで見えられた時に、「先日、なんとなく左上が痛かったんです・・・。」と訴えが・・・。
そこで、小さなレントゲンを撮ってみることに・・・。
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 うーん(゜゜)。イマイチ良くわかりません。特に歯に大きな虫歯が有るわけでもありません・・・。
腫れたり激痛が有るわけでもないので、この日はそのまま様子を見ることに・・・。
肩こりや噛み合わせ、体調不良で、一時的に歯が浮いたりする事は、良くあることです・・・。
3ヶ月後にメンテナンスの約束をして、その日の治療を終了しました。

 3日後、やはり左が痛い、ということで来院。
今度は大きなレントゲンを撮ってみました。
黄色い丸の中の白く写っている2本の歯が問題の部分です。根っこの先に黒い影があります・・・。
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 ただ、ややこしいことに、黒い影があるからと言って、そこが必ずしも痛んでいる場所という訳ではないのです・・・。
さらによく見ると、副鼻腔(鼻の横の骨の中に開いている空洞)の粘膜が炎症を起こして肥厚しています(読み飛ばして下さい(^^;))。

 このレントゲンで疑われる事は、
1.左上第2小臼歯の破折とそこからの感染。
2.左上第1大臼歯の感染。
3.左上の副鼻腔炎。そしてこれらの併発です。

 歯をたたく打診反応を診てみましたが、2本とも同じようなもので、そんなに強い反応はありません・・・。

 とりあえず、というか、仕方なくというか、まずは、かぶせを外してみることに・・・。
感染を起こしていれば、土台のセメントが溶けていて、ポロリと土台が取れてくることもあります・・・。
土台が感染を起こしていなければ、副鼻腔炎の可能性も高くなります・・・。

 そして、ここからが問題でした・・・。なかなか土台が取れないのです(汗)。どんなに振動を与えても、力を加えてもビクともしません。やはり、副鼻腔炎でしょうか?ところが、そうこうするうちに、今度は患者様が強い痛みを訴え始めました・・。麻酔をしてあったのですが、頬を押さえ、体をくの字に折るようにして痛がります・・。副鼻腔炎で急にこんな痛がり方をする事は、あまり経験がありません・・・。?????

 この日はもう、これ以上追求する事はやめました・・。原因が特定できないまま無理をすることは診断ミスの原因になります・・・。多めに抗生物質と鎮痛剤を出して、改めて様子を見ることに・・・。

 2日後、痛みは治まっていましたが、ここで原因特定のため、3D-CTを撮らせてもらうことにしました・・・。
それで謎が解けました・・・。
 上顎の奥歯は通常、根っこが3本あるのですが、その頬側の2本のセメントが解けて、感染を起こしていました・・・。
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 ところが、内側の残る1本の根っこの土台が深いところまで入っており、感染も無く、セメントもしっかりしていたため、土台が外れなかったのです・・・。
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さて、ここまで解れば、後はマイクロスコープの出番です・・・。

 頑丈に入っている内側の土台を無理に外すことは避け(歯そのものを傷つける事があります・・・。)
セメントが溶けている部分だけ、歯を傷つけないように、慎重に金属の土台を外します・・・。
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 問題の2本の根管(神経が通っていた根っこの中の管)が見えてきたので、深く掘って、中の感染源を除去していきます・・・。
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 さらによく見ると、もう1本、根管を見つけることができました・・・。
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 この根管は、細すぎて、前回の治療では見落とされていた可能性があります・・・。
なかなか肉眼では、よほど意識して探さないと見落としてしまう程度の大きさの根管です。
 前にも書きましたが、この部分の治療の見落としが歯の不具合の原因になっていることが少なくありません。ここも慎重に感染源を除去していきました。

 さて、現在のところ、この患者様の経過は順調です。
ただ、結論から言うと、今回最初に疑った3点は、実はやはり同時に起こっていた可能性もあります・・・。
少なくとも、2.と3.は間違いなくリンクしています・・。今回の治療で、かなりの改善が期待できますが、深い部分への感染は慢性化しており、体調の悪い時など再炎することも、十分に考えられます。
今後とも慎重に経過を観察していきたいと思います・・・。

 従来の治療では見えなかった部分を見る事ができる・・・。
これが、3D-CTとマイクロスコープの最大のパワーです。
この2つのテクノロジーの協奏曲に、僕は今後も何度も助けられることと思います・・・。
by healthcarenews | 2014-04-09 23:55 | マイクロスコープ・根管治療

歯科用3D-CTの効用・4 親知らずの抜歯について・・・

 今夜のヘルスケア通信は、「歯科用3D-CTの効用」の第4話です。

今回は、簡単に言うと、いわゆる「親知らずの抜歯」に3D-CTが、いかに役に立つか、と言う話です。

 まずは、下のレントゲン写真を御覧ください。これは一般的なレントゲン写真です。
黄色の楕円で囲ってある歯が親知らず。これを抜歯して欲しい、という患者様の希望でした。
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 ふむ、このレントゲン写真で見るかぎり、親知らずそのものは普通に生えている、普通の歯に見えます。
しかし、そのすぐ下に、5ミリほどの幅の黒い影が斜めに横切っています・・・。
これは「下歯槽管」と呼ばれる、下顎の骨の中の、大きな神経と動脈が通る穴なのです。
抜歯の時に、これを傷つけると大変です。安全のため、3D-CTを撮影してみることに・・・・。

「!」 

下は、3D-CTによって撮影された断層像の一部です。
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 一般的なレントゲンでは普通に見えた親知らずでしたが、角度を変えて見ると、その根っこが途中で細くなって、かつ大きく曲がっています・・・!!。
逆に、下歯槽管(黄色い丸の中の右下にある5ミリほど丸い影)との距離は、近くはありますが、慎重に抜歯すれば大丈夫そうです・・・。

 抜歯はなんとかできそうなので、曲がっている根っこの方向に気をつけて、慎重に抜歯を行いました・・・。

「!!!」

 下は、抜歯した歯の写真です。
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 3D-CT像で事前に曲がっていることが判っていましたが、実物の根っこは、なんと直角近くに曲がっていました・・・。その曲がり方は、正直、想像以上でした(汗)。
今まで、たくさん親知らずを抜いてきましたが、こんな風に曲がっている下の親知らずは記憶がありません・・・・。
もし、CTを撮らないまま、不用意に、根っこが曲がっている方向と反対方向に力をかけていれば、根っこを折ってしまったかもしれません・・・・。そうなると、折れて残った根っこを抜くために、神経動脈に近い、深いところまで掘り下げねばならず、リスクの高い、危険な抜歯になってしまいます・・・。CTがあって本当に良かったと思う症例でした・・・。

 歯科用3D-CTを、改めて簡単に説明すると、従来は平面的にしか撮れなかったレントゲン写真をCT(コンピューター断層撮影)により、立体的に撮影することができるレントゲン写真です。
 
 当院では導入して3年半が経過しましたが、蓄積する症例・データが増えるに比例して、もう無くてはならない大切な診断ツールになってきています。
 当初は、インプラント症例の診断とかに主に用いられ、保険適用がありませんでしたが、現在では一部の疾病に関しては、保険適用も認められています。(インプラント関連の撮影は、今でも保険外です。)

 さて、下顎の親知らずの抜歯は、その一部の保険適用が認められている疾病のひとつです。
よく、親知らずの抜歯は、怖い、痛い、後が大変、と聞いたことがあるかもしれませんが、その原因のひとつが、先ほどお話したように、下顎の親知らずの近くを「下歯槽管」と呼ばれる管があり、その中を太い神経と太い動脈が通っているからです。

 もし抜歯の時に、これが傷付くと、大出血を起こしたり、神経がしびれたり、と、いわゆる「偶発症」と呼ばれる不快症状や後遺症を引き起こします。厚生労働省も、この親知らずの抜歯を、より安全に行なってもらうべく、下顎の親知らずの抜歯時のCT撮影については、保険適用を認めました・・・・。

 今回は、下歯槽管には問題が無かったのですが、思わぬ歯根の変形を発見し、結果的に安全に抜歯をすることができました・・。

 先ほど書いたように、CT症例が蓄積すればするほど、従来の治療が、いかに手探りで、なかば行き当たりばったりで治療を行なわれていたかが判るようになります・・・。

 もちろんレントゲン写真ですから、放射線被曝の問題もありますので、なんでもむやみに撮ればいい、というものでもありません。そのプラス面とマイナス面を、慎重に判断しつつ、診断に役立てていきたいと思います。

 
by healthcarenews | 2014-04-06 01:53 | 歯科用CT・3DCT

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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