ヘルスケア通信

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かぶせた冠(クラウン)を外さずに行う根管治療

 今回は、かぶせた冠(クラウン)を外さずに行う根管治療の話です。

 またまたレントゲン写真から始まって恐縮です。
下のレントゲン写真、黄色い丸の中、根っこの先になんとなく黒い影が見えています。
その部分の歯ぐきもプックリ腫れています(術前の口の中の写真を撮り忘れてました(;´・ω・))。
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レントゲンで見た限り、根っこのセメントは先までしっかり詰まっている様なのですが、何かが原因で、この部分で炎症を起こしているのはまちがいありません。

 通常なら、かぶせ物(クラウン)を外して治療をするのですが、この患者さまはこれより奥歯が無く、このかぶせ物を外すと咬めなくなってしまいます・・・。

 やむなく、かぶせ物を外さずに、かぶせの上から小さな穴を開けて根管治療をすることにしました。難しい治療になりますが、マイクロスコープを使うことで可能になります。

 咬み合わせの所から小さな穴を開けて、まず中の心棒になっているネジを慎重に取り除きます。
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感染を起こして、ネジも真っ黒に汚染されています。

 穴を開けた部分をマイクロスコープで覗きます。
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青矢印は正常なかぶせ物の形態です。黄色矢印が穴を開けた部分です。
やはり、中もヘドロの様な物で真っ黒に汚染されていました。

 汚染物を除去し、薬液で中をよく洗浄します。根管洗浄と言って、根管治療のなかでも最も大切な部分です。
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 黄色矢印の部分が、キレイになって、歯の色が見えてきているのがわかります。
マイクロスコープが無いと、このあたりは手探りの作業になるため、非常に難易度が高いのですが、マイクロスコープを覗きながら行うことで、ひとつひとつ確実に治療を進めることができます。

 ある程度、洗浄を続けていくと、もう1本、細い神経の管を見つけました(赤い矢印)。
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この、下顎の第一小臼歯は、従来、根管が1本と思われていましたが(僕の大学時代はそう教えられていました・・・。)、近年では拡大、診断技術が発達し、2根管のものが、相当数あることが判ってきました。今回も、このあたりが感染の原因だった可能性があります。
by healthcarenews | 2014-11-03 18:19 | マイクロスコープ・根管治療

まずは「移植」という選択

 今回は、マイクロスコープネタを少しお休みして移植症例をご紹介しましょう。

 虫歯や歯の破折などで、残念ながらどうしても歯を抜かないといけなくなった場合、現在では様々な治療法が選択できるようになりました。従来なら、ブリッジや入れ歯などが主でしたが、それぞれメリット・デメリットがあり、今ならインプラントを選択することも、将来的な歯の保護という観点からも、自信を持ってお勧めすることができる治療になりました。

 しかし、それでも費用やリスクなどの点で、インプラントに踏み出す勇気が出ない方もいらしゃると思います。そのような方には、一度「移植」治療ができないかを、僕は検討するようにしています。

 術前です。
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向かって左上(口の中では右上一番奥の歯)、黄色い丸の中の歯は、もう根っこだけになっていて、しかもボロボロで治療で治る見込みがありません。治療としては抜歯なのですが、この、「奥1本だけ抜いた」って治療は、その後ブリッジもできないし、入れ歯も難しい、インプラントをしないなら、「そのまま放置」になることも多い難しい治療です。

 今回もインプラントの選択も考えましたが、やはりよく見ると(口の中では)左上の親知らずが半分だけ埋もれて虫歯になっています(向かって右上奥の赤丸)。この親知らず、大きな虫歯になっていますので、近いうちに抜くことになっていましたので、「それくらいならダメ元で移植しようか?」って話になりました・・・(^^;。

 術後です。
赤丸の部分の歯を抜いて、黄色の丸の部分に移植しました。
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 実は、今回、このドナー側の歯が少し大きくて、移植にはちょっと苦労しました・・・。
大きすぎる部分を少し削って、そこをスーパーボンドと呼ばれる生体と相性が良いセメントで埋めて
ワイヤーで固定して・・・、といろいろ悩ましい術式になりました・・・。

 まあ、今のところ、痛みや腫れなどの異常なく、順調に経過しています。
今後が楽しみです・・・。
by healthcarenews | 2014-11-03 00:10 | 歯の外傷(ケガ)・移植・再植

マイクロスコープでできること・4 折れたドリルの除去・2

 マイクロスコープでできること・・の第4弾に、折れたドリル(ファイル)の除去を、もう1症例追加をしておきましょう。
 
 術前です。
左上の一番奥の歯、神経は取ってある歯でしたが、大きな穴が開いており、治療を希望され来院です。
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またレントゲン写真で恐縮ですが、黄色い丸の中に、白い棒状の影が見えています。
これが折れたドリル(ファイル)の影です。幸い、折れたドリルのすき間から、根っこの先まで消毒薬は通りそうだったので、バイパス治療といって、そのままでも根管治療は可能でした。

 しかし、取れるものなら取りたくなるのは人情です。
マイクロスコープの出番です。覗いて見るとドリルの頭が見えます。
俄然やる気が出ます(笑)。

 奮闘20分・・・。ドリルが浮いてきました(黄色い矢印)
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 実はここからが大事です(;´・ω・)。小さいものなので、うっかり見失ったり流したりしないように慎重に取り出す必要があります。
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 なんとか、取り出すことに成功しました!(^^)!。
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まあ、こんな治療はあんまり無いに越したことはないのですがねえ・・・・。
by healthcarenews | 2014-11-02 23:20 | マイクロスコープ・根管治療

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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