ヘルスケア通信

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予防は一日してならずじゃ!

 さて、今夜のヘルスケア通信は、久々に予防歯科の話題です。
当院、いろいろやってはいますが、その出自、というか基本は予防歯科。
1本でも多くの歯を将来に残すのが当院の治療の目的ですし、その主義に反する治療は基本いたしておりません。

 で、今回の症例です。
患者様は20代男性。通常、症例紹介に年齢性別以外のデータは明かさない約束なのですが、今回、出演依頼をするとすごく喜んでもらえたので、ここはF君、とだけ明かしておきましょう。
本人にもわかりやすいようにね(笑)。

 初診は2012年5月、下はその時の術前写真です。
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次が術後です。2016年4月。つい最近の写真です。
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うむ、キレイ!。ピカピカ輝いています。
途中で口腔内撮影用のカメラが変わったので、色味や明るさが全然違い、ちょっとインチキ?と思われるかもしれませんが、その差を差し引いても、初診とはケタ違いにキレイです。
本人はすごくがんばっています。これは褒めてあげたいと思います。
でも気になるところがないわけではない。ここが今日のテーマでもあります。

 改めて症例詳細です。
患者様20代男性、F君。
2012年5月初診、まずは術前正面です。
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正直、不潔な状態です。とりあえず本人は磨いているつもりなのですが、実はまともに歯磨きができていない状態です。矢印の所には、磨き残しではなく「食べかす」が残っています(^^;。

右側です。
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歯肉は炎症を起こして、ブクブク腫れています(矢印)。
左側です。
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普通なら虫歯ができない歯の表面にも虫歯ができています(矢印)。
これは食生活のコントロールがまったくできていない事を示し、いわゆる虫歯リスクが非常に高い状態です。
矢印のところ以外にも「脱灰」と言って、初期齲蝕で歯が溶けかかっている所が多数見られます。

初めてF君にこの写真を見せたときのF君の第一声は・・・「汚ったねー!」(笑)。

 そう、予防歯科の本当に大切な「第一歩」は、理論やきれいごとを聞くのではなく、まず「自分の状態を正確に知る」ということなんです。ここからF君のがんばりが始まります。

2012年8月(初診から3か月後)
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この時は、もう現在使用中のカメラになっています。
初期治療として、一通りクリーニング(除菌)を済ませた状態です。
まだ歯肉の腫れは残っていますが、磨き残しはずいぶん少なくなりました。
まだまだ進行中の初期齲蝕は見られますが、それでも、本人のがんばりひとつで、クリーニングだけでこれだけ症状が改善するという良い見本になりました・・・。

F君は、これから、きちんと3~6か月に1回、メンテナンスに来てくれました。

2014年11月(初診から2年6か月)
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歯肉の状態もかなり安定してきました。一部、虫歯を削って詰めたところはありますが、
初期齲蝕は削らず環境の改善を待ったところ、再石灰化(虫歯の自然治癒)が起きてきています。

2016年4月 現在です。
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いい感じで歯肉が引き締まってきています。一度開いていた歯と歯のすき間も歯肉の改善と共に詰まってきています。初期齲蝕の再石灰化も進み、歯の色も良くなってきています。
初診時と比べると本当にがんばってくれていると思いますし、結果にも表れています・・・。

しかーし!
あんまり褒めてばかりいると、これを見た本人が油断してもいけないので、ちょっとチェックはしておきましょう(笑)。

両奥です。
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 前歯は目立つのでかなり気合が入って磨いてくれているのですが、奥歯になるとさすがに難しいのか、時折磨き残しが見受けられます。前歯のツヤに比べると、奥歯にはつや消しの部分があります。
ここが細菌のバイオフィルムが残っているところなのです。そこではまだ再石灰化が進んでいない感じです。
 ぶっちゃけ話をすると、細菌レベルで見ると、一度定着した虫歯菌は、少々除菌しても「ゼロ」にはできません。もともと虫歯リスクの高い人は、やはり体質的にも今後とも要注意なのです。
ここからは、食生活のコントロールとフッ素の利用が大事になります。

 予防は理論ではないと言っておきながら矛盾しているようですが、予防のレベルを上げるのは、やはり高度な予防理論になります・・。

 要は、まあ油断せず頑張りましょうという話です。
がんばってくれているからこぞ、さらにもう一段高度な予防をしたいのです。
「這えば立て、立てば歩けの親心・・・」です(^^;。

予防は一日にしてならずじゃ!・・・・。












 
by healthcarenews | 2016-06-01 21:08 | 予防歯科・メンテナンス

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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