ヘルスケア通信

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マイクロスコープで覗く難治症例たち・・・

 当院がマイクロスコープを導入して3年弱・・・。
いまや僕の診療には無くてはならないものになっています。

「有る」と、「無い」では、その診断能力と治療精度の差は絶大で、そのためか、当院には最近多数の根管治療の難治症例の方が見えています。
 
 残念ながら、そのすべてをマイクロスコープを使った根管治療なら「治せる!」と、いうものではありません。その点は絶対に理解しておいて下さい。

 しかし、難治となっている原因の特定は、「無い」よりははるかに高精度にできます。
なにより、「原因」のわからないものが治療できる訳がありません・・・。
 
 今日は、その「難治」となっている根管治療の代表的な難治の「原因」をいくつかご紹介しましょう。

1.歯の破折・亀裂・ヒビ
意外と多いのが歯が割れていたり亀裂(ヒビ)が入っていたりすることです(黄色矢印)。
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多くは昔に神経を取った歯に起こりますが、最近はストレス社会のためか、歯ぎしりをしている人が増え、生きている歯にも起こす人が増えています。このような歯も痛みの原因の特定が難しい歯です。
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2.根管の見落とし
根管には時にはすごく細いものもあり、そんな時は細さ60ミクロンの針で探さないと無理な根管もあります。そんな根管はなかなか肉眼では見つけられません。

術前(下写真)。上顎の大臼歯には、細い根管が隠れていることが多々あります。
黄色矢印は見落としている根管です。
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術後。見落として手付かずだった根管を拡大しました。中が真っ黒に汚染されています。
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3.樋状根(といじょうこん)
下顎の第2大臼歯の根管は、時に樋状根と呼ばれる特殊な形をしています。
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この樋状根も予測がつかない形態のため、多くが難治になります。

4.不定形根管
上顎の第2大臼歯に多いのですが、定型的な形の根管ではなく、多くのバラエティに富んだ形をしている根管があります。
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このような根管は手探りだけでは発見、追従が難しく難治になる時があります。

5.パーフォレーション
時に、虫歯などの様々な原因で、根管外に穴が開く時があります。
これも多くは難治になります。
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6.虫歯
当たり前のようですが、虫歯は抜歯の大きな原因のひとつです。
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一部分の虫歯なら除去することができますが、上の写真のように、歯全体に感染しているような虫歯は抜歯になる確率が高くなります。
 
# by healthcarenews | 2016-08-17 12:10 | マイクロスコープ・根管治療

平成28年夏季休暇のお知らせ

平成28年度の夏季休暇は8月10日より15日までとなります。
あしからずご了承下さい。             当院
# by healthcarenews | 2016-08-13 12:47 | お知らせ

臨時休診のお知らせ

平成28年8月6日午後は、講習会出席のため臨時休診致します。

あしからずご了承ください。

なお平成28年度の夏季休暇は8月10日より15日までとなります。

合わせてご了承ください。
                                   
                                     当院
# by healthcarenews | 2016-08-05 23:57 | お知らせ

予防は一日してならずじゃ!

 さて、今夜のヘルスケア通信は、久々に予防歯科の話題です。
当院、いろいろやってはいますが、その出自、というか基本は予防歯科。
1本でも多くの歯を将来に残すのが当院の治療の目的ですし、その主義に反する治療は基本いたしておりません。

 で、今回の症例です。
患者様は20代男性。通常、症例紹介に年齢性別以外のデータは明かさない約束なのですが、今回、出演依頼をするとすごく喜んでもらえたので、ここはF君、とだけ明かしておきましょう。
本人にもわかりやすいようにね(笑)。

 初診は2012年5月、下はその時の術前写真です。
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次が術後です。2016年4月。つい最近の写真です。
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うむ、キレイ!。ピカピカ輝いています。
途中で口腔内撮影用のカメラが変わったので、色味や明るさが全然違い、ちょっとインチキ?と思われるかもしれませんが、その差を差し引いても、初診とはケタ違いにキレイです。
本人はすごくがんばっています。これは褒めてあげたいと思います。
でも気になるところがないわけではない。ここが今日のテーマでもあります。

 改めて症例詳細です。
患者様20代男性、F君。
2012年5月初診、まずは術前正面です。
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正直、不潔な状態です。とりあえず本人は磨いているつもりなのですが、実はまともに歯磨きができていない状態です。矢印の所には、磨き残しではなく「食べかす」が残っています(^^;。

右側です。
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歯肉は炎症を起こして、ブクブク腫れています(矢印)。
左側です。
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普通なら虫歯ができない歯の表面にも虫歯ができています(矢印)。
これは食生活のコントロールがまったくできていない事を示し、いわゆる虫歯リスクが非常に高い状態です。
矢印のところ以外にも「脱灰」と言って、初期齲蝕で歯が溶けかかっている所が多数見られます。

初めてF君にこの写真を見せたときのF君の第一声は・・・「汚ったねー!」(笑)。

 そう、予防歯科の本当に大切な「第一歩」は、理論やきれいごとを聞くのではなく、まず「自分の状態を正確に知る」ということなんです。ここからF君のがんばりが始まります。

2012年8月(初診から3か月後)
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この時は、もう現在使用中のカメラになっています。
初期治療として、一通りクリーニング(除菌)を済ませた状態です。
まだ歯肉の腫れは残っていますが、磨き残しはずいぶん少なくなりました。
まだまだ進行中の初期齲蝕は見られますが、それでも、本人のがんばりひとつで、クリーニングだけでこれだけ症状が改善するという良い見本になりました・・・。

F君は、これから、きちんと3~6か月に1回、メンテナンスに来てくれました。

2014年11月(初診から2年6か月)
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歯肉の状態もかなり安定してきました。一部、虫歯を削って詰めたところはありますが、
初期齲蝕は削らず環境の改善を待ったところ、再石灰化(虫歯の自然治癒)が起きてきています。

2016年4月 現在です。
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いい感じで歯肉が引き締まってきています。一度開いていた歯と歯のすき間も歯肉の改善と共に詰まってきています。初期齲蝕の再石灰化も進み、歯の色も良くなってきています。
初診時と比べると本当にがんばってくれていると思いますし、結果にも表れています・・・。

しかーし!
あんまり褒めてばかりいると、これを見た本人が油断してもいけないので、ちょっとチェックはしておきましょう(笑)。

両奥です。
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 前歯は目立つのでかなり気合が入って磨いてくれているのですが、奥歯になるとさすがに難しいのか、時折磨き残しが見受けられます。前歯のツヤに比べると、奥歯にはつや消しの部分があります。
ここが細菌のバイオフィルムが残っているところなのです。そこではまだ再石灰化が進んでいない感じです。
 ぶっちゃけ話をすると、細菌レベルで見ると、一度定着した虫歯菌は、少々除菌しても「ゼロ」にはできません。もともと虫歯リスクの高い人は、やはり体質的にも今後とも要注意なのです。
ここからは、食生活のコントロールとフッ素の利用が大事になります。

 予防は理論ではないと言っておきながら矛盾しているようですが、予防のレベルを上げるのは、やはり高度な予防理論になります・・。

 要は、まあ油断せず頑張りましょうという話です。
がんばってくれているからこぞ、さらにもう一段高度な予防をしたいのです。
「這えば立て、立てば歩けの親心・・・」です(^^;。

予防は一日にしてならずじゃ!・・・・。












 
# by healthcarenews | 2016-06-01 21:08 | 予防歯科・メンテナンス

審美治療って、実はとってもデリケート・・・

今夜のヘルスケア通信は、「審美治療って、実はとってもデリケート・・・」ってなテーマでお話をしましょう。
 
 まずは症例をご覧ください。
患者様は48歳女性。
審美治療を希望され来院されました。
 術前写真です。
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 約1年後、術後写真です。
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この2枚、較べて見て、ひょっとしたら「ん?どこが変わったのん?」って思われる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん「おー、さすが綺麗になったねえ!」と思われる方もいて下さるとは思いますが、僕のカンではそれぞれ3分の1。残りは、「なんとなく綺麗になったけど、どこが変わったの?」ってな感想だと思います。

 では、改めて症例の詳細をご紹介しましょう。
患者様は、もともと上顎の左右の側切歯(正面から2番目の歯)が無く、保険の白い歯でブリッジを入れていましたが、取って付けたような小さな2番目の歯に長年悩まれてこられました。
術前です。
正面からです。
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右から見たところ。
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左から見たところです。
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 確かに、側切歯の部分(正面から2番目の歯)はダミーと呼ばれる作り物の歯なのですが、形がとても小さく、いかにも取って付けたようです。逆に正面の歯は、横幅も長さもすごく大きく感じます。また、この歯は、保険のプラスティックの歯なので、ツヤが落ちてしまっているうえ、天然歯にくらべ、透明感のないただ真っ白な歯になってしまっています。

 じゃあ、この前歯のブリッジをセラミックにでやり直したら、すぐに綺麗になるか?というと、実はそんなに単純ではありません。最初のドクターがなにげにかぶせたら、こんな形になってしまった、それには理由があります。

 まずは古いブリッジを外します。
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実は、もともと2番目の歯が無いため、正面の歯も、真ん中にスキマが開いた状態(いわゆるすきっ歯)で生えていたのです。前医は、このすきっ歯をそのままかぶせたために、妙に大きい前歯と、小さい側切歯になったのでした。このままやり替えても結果は同じになるので、少し工夫をします。
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仮歯に替えたうえで、正面にゴムを掛け、プチ矯正を行います。

 少し専門的な話になりますが、この正面の歯を矯正することで、
1.正面の歯の間の歯間乳頭の回復、
2.正面の歯の歯茎の形態回復、(この二つで、正面の歯の形をより綺麗にします)
3.側切歯のスペースの拡大(2番目の歯の横幅を拡げ綺麗にします)、と3つの課題をクリアします。

 ここで、歯肉にもうひと工夫。
2番目の歯(ダミー)の部分の今度は長さを長くするために、歯が無い部分の歯肉をCO2レーザーで
少し掘り込み、そこにダミーを食い込ませるように入れていきます。オベイドポンティックと呼ばれるテクニック(専門的!スイマセン(-_-;))ですが、歯茎から生えているように見せることができます。

 ここまできてなんとか最終的な仮歯ができました。
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 余談ですが、それまでの間にトータルの審美目的で、変色歯のブリーチ(漂白)も行っています。
術前、右下2番目の歯(向かって左下)が茶色く変色していた(黄色矢印)のをブリーチしました。
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術後です(黄色矢印)。他の歯と区別が付かなくなりました。
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さて、改めて、トータルの術後です。
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材質は強度も考慮して、メタルボンドセラミック(金属フレーム付のセラミック)を選択しました。
プラスティックに比べ、ガラスのようなツヤを長期間保ち、変色も無く、清掃性もずっと良くなります。形は、正面の歯を少し細長く作り、女性らしくしました。その分、2番目の歯の幅を拡げ、歯、全体とのバランスをとっています。色合いは、他の天然歯に合わせ、白みを少し落とし、目立たなくしました。さらに、正面の歯より2番目の歯の明るさをやや落として立体感も出しています。
ブリーチをした下の歯も、他の歯の色合いとマッチしています。

右から見たところです。2番目の歯のオベイドポンティックも機能しています。
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左です。最後の仕上げに、左上の破折していた小臼歯をセラミックで新しくやり替えました(黄色矢印)。
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 さて、この患者様を長い間苦しめた悩みは、実は他のある人にとっては悩みでもなんでもない、まったく気にならない些細な事かもしれません。

 この治療のために、それぞれの歯で調整したスペースは、それぞれ1ミリあるかないかでしょう。
正直、僕自身、最初から自信を持ってこの治療ができた訳ではなく、仮歯を使いながら、試行錯誤の治療でした。わずかなスペースの調整と、セラミックの形態と色味の選択・・・。細かな事の細かな積み重ねで、薄氷を踏むような思いでしたが、結果は患者様には本当に喜んでいただきました。

 審美治療に対する、患者様の満足度は、実は数字で測れないものです。
単純に白い歯でかぶせれば、審美治療になる訳ではありません・・・。
ここで、冒頭のタイトルに戻ります。
「審美治療って、実はとってもデリケート・・・」

ご理解下さい・・・・・。
# by healthcarenews | 2016-05-11 22:54 | 審美治療・セラミック

失われた歯を取り戻す・・、本当の意味の「修復」を目指して。

歯科の専門用語の中に「歯冠修復」という言葉があります。
一般的な建物の「修復」と同じように、虫歯で失われた歯を「元通り」治療することを意味する言葉なのですが、果たしてこの「修復」治療、本当の意味で「元通り」と言えるかどうかは、今までおおいに疑問でした・・・。

 白い歯を削って、「銀歯を詰める」、「銀歯でかぶせる」、これがはたして元通りに修復した、と言えるのでしょうか?

 いま、ダイレクトボンディングが、その問いに新しい答えを出そうとしています。

 術前です。
古い銀歯がボロボロになっています。隣の歯との間には、新しい虫歯ができています(黄色矢印)。
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術後です。
歯の色調に合わせ、ダイレクトボンディング用硬質プラスティックを充填しました。
色の違うプラスティックを3~4層重ねて詰めることで天然歯に近い色に合わせ、さらに噛み合わせの溝を本物そっくりに彫刻することで、リアルな質感を取り戻しました(下写真黄色矢印)。
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もう1症例、同じく術前です。
古い保険のプラスティックがかけて、一部穴が開いています。
白くはあったのですが、保険のプラスティックは強度に難がある時があります。
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術後です。
硬質プラスティックを詰めた後、歯の溝にステイン(着色剤)を落とし、色調を再現しています。
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「失われた歯を取り戻す」という表現は正直誇張しすぎかもしれません。
一度失われた歯は2度と戻ってきません、だからこそ予防が第一。
当院が、何にもまして、まず「予防歯科」を第一に標榜しているのはそういう理由からです。

 しかし、では、一度虫歯になった歯を治療するにはどうしたらいいのか?
歯としての機能とともに、ただ審美的なだけではなく、まるで「元通り」のように回復する・・・・、ダイレクトボンディングは、「修復治療」、歯の治療の概念そのものをこれから変えていく、そんな可能性を秘めた治療法だと思っています。昨年の導入以来、僕がこの治療にハマってしまったのは、そんな魅力があるからだと思います。保険外ではありますが、他の審美修復に比べ、比較的安価なのも魅力です。

 ただし、いくらダイレクトボンディングが優れた治療法だからと言って、一度大きく削られた歯は、修復が不可能な時があります。虫歯を大きく削って、銀歯を詰めたりかぶせたりする前に・・・・、一度ご相談ください。


参考ダイレクトボンディング、これからの審美治療




 
# by healthcarenews | 2016-05-01 01:33 | 審美・ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディング、これからの審美治療

 今夜のヘルスケア通信は、最近どんどん症例が増えている「ダイレクトボンディング」の話です。

 まずは症例をご覧ください。
患者様は53歳、女性。
左下奥歯3本にダイレクトボンディングを行いました(黄色矢印)。

 術前です。
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 術後です。
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 どうでしょう?術後の審美感というか、スッキリ感は一目瞭然だと思います。

 この患者様の左下に入っていた銀歯。これはメタルインレーと言って、ひと昔前、いや実際は3年くらい前までは、もう当たり前みたいに行われていた治療です。
「虫歯がありますから、削って型を取って、次回銀歯を詰めますねー。」
なんて、なんの疑いもなく治療を受けられた方もたくさんいらっしゃると思います。
いや、私たち歯科医師ですら、「こういう虫歯は、こう治療しなさいね。」と、長年教えられてきたのです。

 いまでこそ、小さい虫歯は、保険診療で、歯と同じ色のプラスティックで詰める治療がかなりできるようになってきましたが(材料の進歩は凄まじいものがあります)、やはり割と大きな虫歯は、今でも、上の術前写真のように、歯を削って、型を取って、銀歯で詰める!、保険診療では、これが主流です。

 しかし、時代の流れは、この当たり前のように使われてきた金属を、あまり使わない方向に向かっていっています。審美的にももちろん、今は金属アレルギーの問題も、増えてきているからです。

 事実、この平成28年4月の保険改正で、本当に長い間使われてきた「アマルガム水銀充填」という治療が、保険診療から撤廃されました。日本では、この治療は2度と(保険では)行われることはないでしょう・・・。
「アマルガム充填」・・・どんな治療か?・・・こんな治療です。
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 見たことあるでしょう・・・。
 この患者様は31歳、女性。右下3本(矢印)にアマルガム水銀が詰まっています(いちばん奥はメタルインレー)。
 この治療も20~30年前まで当たり前に行われてきました。学校検診で「虫歯だねー。」って言われたら、もう何の説明も、選択肢もなく、2.3本いっぺんに詰められた、そんな治療です。
 僕自身、40年前、歯科医師だった親父から、この治療を当たり前にされましたし、この患者様も、小学生の時、「いつのまにか」治療された銀歯です・・・。

 まあ、アメリカでは一部いまだに使われている材料ですし、無茶苦茶有害、という訳ではないのですが、先程言った金属アレルギーの問題とか、環境汚染とか、審美的だとか・・・、まあそんなこんなで、もう日本では使うのやめようよ!って話になりました。これに代わる治療もできましたしね・・・。

 これぐらいの小さな虫歯なら保険診療のプラスティックでも、割と簡単に修復することができます・・・。
プラスティック充填、術後です。
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 とりあえず、かなりスッキリします・・・。
 このアマルガム水銀、外してみると、中に大きな虫歯ができていることも多いので、最近は患者様の了解が得られたら、外してなんらかの形で修復するようにしています・・・。

 さて、小さな虫歯は、保険診療のプラスティックでなんとかなるのですが、これが大きな虫歯となると・・・、技術的にもかなり難しく、保険のプラスティックでは強度が不足する時もあります。
ここからが、保険外診療ではありますが、高強度プラスティックによる「ダイレクトボンディング」の出番なのです。

 メリットを整理しておきます。
やはり保険外診療になりますので、それなりの高精度の治療になります。
・治療は5倍以上のルーペを用いて、高い精度を目指します。
・虫歯は染色剤を用いて、徹底的に除去しますので、ルーペの使用とあいまって、虫歯の取り残しが
ないようにします。
・プラスティックと歯とは、接着剤で接着しますので、保険診療のセメントに較べ、細菌の侵入が少なく、2次う触になりにくくなります。
・噛み合わせの部分をできるだけ本物の歯そっくりに彫刻します。
・費用は、1本あたり3~4万円かかりますが、セラミックでかぶせてしまう従来の審美治療に較べても、3分の1程度のコストで審美治療ができます。
・ケースにもよりますが、1本あたり多くは1回、難症例でも2回で治療を終えることができます。

 ただし、1本あたりの治療時間は、1時間から1時間半とかなり長時間かかります(^^;。
これだけは了承しておいて下さい。

 このダイレクトボンディング、下顎は口を開けたとき、金属色が意外と見える部分です。
ここを白くしておくと、笑った時の感じがかなり変わります。
いま、ダイレクトボンディングを行っている患者様も、多くは下顎を優先して行っています。
興味のある方は一度ご相談ください。



















 
# by healthcarenews | 2016-04-03 23:04 | 審美・ダイレクトボンディング

虫歯治療の奥の手 - 移植という選択 -続報

今回のヘルスケア通信は、2011年10月に報告した「虫歯治療の奥の手 - 移植という選択 -」の続報です。
 前回に続き今回も続報となりました。
まあ、当院は特殊な症例や、長期経過を追う症例がわりと多いので、いろいろな理由で続報、ということになります。治療はかぶせて、はい終わり!ではなく、その後のメンテナンスの中で、10年後20年後を考えて仕事をしています。
今後も、おいおい「続報」はしていきたいと思います。

 改めて、「虫歯治療の奥の手 - 移植という選択 -」の続報です。
詳細は、リンクを張っておきますのでそちらもご覧ください。
 術前写真と概要だけ述べておきます。
初診時、左下奥から2番目の歯が大きな虫歯になりました。これは第2大臼歯と呼ばれる歯で、奥歯の噛み合わせを支えるとても大切な役目をしています。
しかし、その後ろにある親知らずの影響で虫歯になってしまいました。
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レントゲンでも大きな虫歯が見えています。
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抜いた第2大臼歯です。移植するのはこの後ろの親知らずです。
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当院では、このような症例では、よく親知らずの移植を行うようにしています。
意外(と言ってはなんですが・・・)と成功率は高く、有効、有益な治療です。
親知らずの治療は抜くだけではありません。
「生えてるものは親知らずでも使え・・・・(-_-;)」

術後です。
まるで、初めからそこに有ったかのような顔をして収まっています。
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ジルコニアセラミックで修復しました。
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 移植は特殊な治療のように聞こえますが、特殊になるのは、他人の体から移植する場合で、自分の体から自分の体に移すのは、免疫反応もなく、多くは予後良好となります。

 奥歯は、噛む力を確保し前歯の破壊を防ぐために、インプラントも含め、どんな治療を選択しても残しておきたい重要な部分です。
 親知らずと第2大臼歯は、咬合力を連携している場合もあり、私自身は、何の症状もない親知らずを盲目的に抜歯する治療には疑問を感じています。
 親知らずまで、きちんと歯ブラシをするのは大変ですが、患者様それぞれのリスクに応じて、親知らずを抜歯するのか、あえて残して将来に備えるのか、考えるようにしています。
# by healthcarenews | 2016-02-22 00:09 | 歯の外傷(ケガ)・移植・再植

重症の虫歯に対して歯周外科手術(歯冠長延長術)で治療した症例・続報

 今回のヘルスケア通信は、2014年12月の報告させてもらった「重症の虫歯に対して歯周外科手術(歯冠長延長術)で治療した症例」についての続報です。

 この症例については、まあ、上記のリンクをご覧ください。
ブログの最後に「また新しい歯が入れば報告したいと思います。」と書いたっきり・・・(^^;。
まあ、忘れていたわけではないですが、他の症例にも新しい治療にも時間と気を取られてズルズル、と・・・。のびのびになってましたm(__)m。

 では、まずとりあえず術前写真だけでも。
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で、術後です。
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 改めてカルテをめくると、初診が平成25年の4月1日になってますので、術後写真の日付までは、丸2年と1か月の時間がかかっています。この患者様、本当にがんばられました!(^^;
まあ、くどいようですが、術中経過は「重症の虫歯に対して歯周外科手術(歯冠長延長術)で治療した症例」をご覧ください。

 初診時は、いつもマスクをして生活されている状態でした。歯科恐怖症で、診療台に座っても、怖くてじっと座ってることができず、マスクも外してくれませんでした。まあどこの歯科医院に行っても「歯を抜いて入れ歯を入れましょう」と言われるばかりで、それはまだうら若いお嬢さんにとっては酷な話だったでしょう。

 長い時間と紆余曲折はありましたが、術後すぐに結婚され、いまでは子供も出来て、お幸せにされています。がんばってくれて本当に良かったなあと思っています。もちろん定期的なメンテナンスにも必ず来てもらっています。

 ただし、ここまで悪くなった歯が、ではいつまでこのままで使えるのか?、というと、正直、大きなことは言えません。次は、歯の破折、という問題に直面することもありますし、もともと虫歯リスクが高い方ですので、数年後には新しい虫歯ができる可能性もあります。メンテナンスのたびに、ドキドキ、薄氷を踏む思いですが、できるだけのことはさせていただこうと思っています。これからもがんばって下さい。


# by healthcarenews | 2016-02-17 13:33 | 歯周病治療

インプラントを用いたプチ矯正(インプラント矯正)について

 今回のヘルスケア通信は、インプラント(ミニインプラント)を用いたプチ矯正についてです。

 このインプラント矯正、正確に書けば、矯正の理論から説明していかないといけなくなるので省略しますが、簡単に言えば、「1~2本だけ歯を動かすなら、ケースによってはインプラントを使えば大きな装置をつけなくても簡単に矯正できますよ!」って話です。

 まずは症例をご覧ください。
39歳女性。右上の糸切り歯(犬歯)が出っ張っているのを昔から気にされてはいましたが、かといって高額な費用を払い、大きなワイヤーをかけて長期間矯正するほどでもなく、長い間放置をしていました。
 術前です。右上(向かって左側)の犬歯が出ています。いわゆる「八重歯」の状態です。
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 幸い、歯を動かすスペースは十分に有りましたので(矯正の場合、この「スペース」が大変重要になります。)インプラント矯正で、犬歯1本だけ矯正することにしました。

 上あごの内側にミニインプラントを1本だけ入れます。
そして、動かしたい歯にボタンを付けて、あとはゴムをかけるだけです。
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 ミニインプラントは大きな手術も要りません。少量麻酔をしてねじ込むだけなので5分で済みます。
他の歯に大きなワイヤーがかかったりしませんので、違和感も最小で、物が挟まったり、歯磨きが難しかったり、舌が傷ついたりするリスクも最小で済みます。
角度を変えて見てみましょう。
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これだけです。

 1か月後。
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歯が動いてきています。並行してクリーニングもしているので、歯肉炎を治って、お口の中がスッキリしています。

 3か月後。
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さらに歯が動いて、ほぼ良い位置に収まっています。

 あとはゴムをワイヤーに替えて、しばらく保定です。
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 改めて術前です。
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 動的治療は3か月で終了。治療中、痛みも無く、ほとんど違和感もなく過ごしていただくことができました。僕はフルマウスの全体矯正をやらないので、現在の相場を知りませんが、費用的にも全体矯正に比べ、5分の1から10分の1くらいの費用で済んだのではないでしょうか?

 もちろん、すべてのプチ矯正がインプラント矯正の適応になる訳ではありませんが、いままで難しかった治療が、割と簡単にできるようになったという点で、インプラント矯正は画期的な技術と思います。

 
# by healthcarenews | 2016-02-17 12:09 | インプラント

貴方の健康の舵取りを。堺市北区中長尾町、山本歯科医院の歯科に関する情報のページです。


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